最終更新日:2023年11月10日
続々独立開業中!独立開業をした方々に人気のフランチャイズ本部ベスト10を公開中。
いま注目の急成長ビジネスがひと目でわかります。
起業するにあたり、まず起業方法を選ぶ必要があります。起業方法によって手続きが異なるので、どのように起業するのか、どのような違いがあるのかを知っておきましょう。
本記事では代表的な起業方法は5つそれぞれのメリットとデメリットを比較・解説します。起業を考えておられる方はぜひ参考にしてください。
実は起業すること自体はそれほど難しくはありません。個人事業主は簡単な手続きで開業できますし、費用はかかりますが法人化は税理士や司法書士に依頼すれば代行してやってくれます。
しかし、起業方法によって税務処理が異なりますし、個人事業主と法人では税率も異なります。個人事業主でも独力で起業するかフランチャイズで起業するかで計画の立て方が異なるので、特徴をよく比較して選んでください。
個人事業主として起業するのは、手続き面でいえば難しいことではありません。税務署に「個人事業の開業・廃業等届出書」、通称「開業届」を提出すれば誰でも開業できます。
「開業届」はたった1枚の書類で、特に不備がなければすぐに受理されるでしょう。屋号は必須ではないので、屋号がなくて開業できます。
確定申告で青色申告をするなら、「開業届」と一緒に「青色申告承認申請書」を提出しておきましょう。「青色申告承認申請書」を提出しておかないと青色申告ができないので注意してください。
個人事業主として起業するメリットは、簡単な手続きで開業できること、費用がかからないことです。法人化は少し面倒な手続きが必要ですが、個人事業主は「開業届」だけで開業できます。
費用面でいえば、法人化には費用がかかりますが、個人事業主は開業手続きに伴う費用はありません。個人事業主の開業には資本金が不要なので、資金が少なくても開業は可能できるでしょう。
個人事業主のデメリットは、法人に比べて社会的信用度が低い点、一定収入を越えると高額な所得税がかかる点です。一般的に個人事業主は収入が不安定という印象があるため、ローンを組んだりクレジットカードを作ったりするのが難しいとされます。
所得税は超過累進税率となっていて、所得に応じて税率が上がる仕組みです。最低5%、最高45%の税率がかかります。所得金額が4,000万円を超えると45%の税率がかかるのですが、所得の約半分を税金で持って行かれると考えるとかなり負担が重たいですよね。
所得税は900万円を超えると税率が33%に上がるのですが、ここがひとつの法人化の目安となります。というのも、法人税の税率は800万円を越える部分に対しては23.4%(平成28年4月1日開始事業年度から)と一定の税率が課されるので、所得税と比べると負担が少ないのです。
法人には毎年維持費がかかるので、諸費用をふまえて法人化するか考えるとよいでしょう。
会社を立ち上げるというのは、つまりは法人化するということです。法人化は以下の4種類があります。
・株式会社(株式譲渡制限あり・なし)
・合同会社
・合資会社
・合名会社
合資会社と合名会社を立ち上がる人は少ないので、選択肢としては株式会社か合同会社になるでしょう。
設立費用に関しては株式会社よりも合同会社も安く抑えられます。ただ、合同会社は世間にそれほど浸透しているわけではないので、株式会社のほうが信用度は高いです。
法人化するメリットは、節税がしやすい点、個人事業主より社会信用度が高い点、退職金制度が利用できる点、自分の給与に給与所得控除が適用できる点などが挙げられます。
法人税率については個人事業主の項目で説明した通り、800万円を越える部分に対しては23.4%(平成28年4月1日開始事業年度から)となっているので、所得に応じて税率が上がる個人事業主よりも負担が少ないです。法人は節税できる範囲が広いため、節税対策がしやすいというメリットがあります。
法人化のデメリットは、設立費用と維持費がかかる点、税務業務の手間が増える点、一定額以下の所得だと個人事業主よりも税負担が重くなる点です。
株式会社の場合、設立に約21〜25万円、維持費に約7万円かかります。維持費に関しては赤字でも毎年約7万円支払わなければなりません。
法人税は所得が800万円以下の場合、19%の税率がかかるので、所得によっては個人事業主よりも税負担が重くなります。維持費がかかりますので、一定額以下の所得なら無理に法人成りしないほうがよいかもしれません。
ひとりで起業するのは不安がある、人手が欲しいといった理由で友人や知り合いと一緒に起業するかたも多いことでしょう。やはりひとりで起業するよりもできることが増えますし、ビジネスパートナーがいるという安心感があります。
お互いが持っていないスキルや経験を補え合える関係なら、一緒に起業するメリットは大きいでしょう。アイデアを出し合えるのも共同起業の良さです。
その反面、意見が違えると友人関係にもヒビが入ってしまう恐れがあるというデメリットがあります。いくら気心の知れた中でも、ビジネスパートナーとなるなら話は別です。特にお金のことでこじれると修復が難しくなります。
自分の業務負担が大きいと感じて不満を言うようになると、共同経営はうまくいかなくなるでしょう。相手はサボっているように見えても効率よく仕事をしているだけかもしれませんし、相手も自分の方が負担が大きいと感じているかもしれません。
会社を共同経営するなら、お金のことと業務分担は事前にしっかり話し合っておきましょう。
脱サラして起業する場合、お給料がなくなる不安があるかと思います。副業が可能な会社であるならば、副業から始めてみるのもよいでしょう。
副業なら仮に事業がうまくいかなくても本業の収入があるので、無収入になる心配はありません。事業がうまくいきそうなら本業にすればいいので、起業のリスクを下げられます。
その反面、副業だと二足のわらじを履くことになるため、休みがなくなってしまう恐れがあります。体調を崩して本業に支障が出るようではいけません。副業は本業とのバランスととることが大事です。
フランチャイズは未経験の職種・業種でも開業できるというメリットがあります。フランチャイズは本部からノウハウを提供してもらえるので、経験がなくても開業は可能です。
通常、企業が有するノウハウは外部に公開されませんが、フランチャイズ加盟店になればその貴重なノウハウを提供してもらえます。開業前の研修で事業に必要な技術や知識を身につけられますし、開業後は本部がサポートしてくれるのでその業種が未経験でも心配ありません。
フランチャイズは本部によって対応に差があるので、吟味して選びましょう。本部の理念に共感できるかどうかも大事な判断要素となるので、理念も確認した上で選ぶことをおすすめします。
起業方法によるメリットとデメリットを比較するだけではく、自分に合っているかどうかも大事です。
一人で仕事をするのが合っている人なら個人事業主、一人では不安がある方は友人と一緒に起業する、未経験の業種にチャレンジしたい方はフランチャイズを選ぶなど、それぞれ選択肢があります。脱サラして成功する不安が大きいなら、副業から始めてみるのもよいでしょう。
個人事業主から始めて法人成りされる方も多いので、将来的に法人化を目指すのもひとつの起業方法です。法人設立費用と維持費を安く抑えるなら合同会社で法人成りするという手もあります。
代表的な起業方法5つのメリットとデメリットを解説しましたが、参考になったでしょうか?所得税と法人税では税率が異なるので、個人事業主として起業される方も所得が一定額を越えたら法人化を考えてみてください。
カテゴリ