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2024/11/25更新

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50歳で起業!個人事業主として働ける仕事

最終更新日:2023年11月10日

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起業というと、20代・30代などの若い人が行うことというイメージがあるかもしれません。しかし、そうとは限らないのです。たとえば、50代で起業というのも遅くはありません。むしろ、高齢化社会が進むにつれ、起業を50代から始める人は増えてきているといっていいでしょう。
今回は、50代から個人事業主として働ける仕事について解説します。

人生80年時代だから50代で起業の意味がある

80年が平均寿命というこの時代では、50代でもまだ30年近い人生が残っていることになります。高齢化社会が進むなかでは、この時間を有意義に過ごすことが求められているといえるでしょう。

定年を迎えたあとも、年金が支給されるまでは数年間の余裕がありますし、その時間をどのように過ごしたらよいかがわかりにくいこともあります。そんななか、これまで培ったことや身に付けたスキルを活かした仕事でもう一度花を咲かせたいという人が実は多いのです。

その方法として、起業を選ぶ人もいます。個人事業・ネットビジネス・情報ビジネスなどが登場したことで、起業は以前よりずっと身近な選択肢になりました。また、法人を作る際も、資本金が1円でも起業ができるようになったことで、いわゆる1円起業も可能になっています。これらのことから、起業へのハードルは下がってきているといえるでしょう。

50代というとまだ定年前ですが、その年齢で会社にて働き続けるのにはリスクもあります。以前は年功序列だったので、50代になると会社でそれなりの地位につくことができ、定年を迎えて年金生活ができるようになるまで毎日を穏やかに過ごせていました。

しかし、年金の受給開始年齢はどんどん繰り上げられている現実があります。リスクはそれだけではありません。何しろ今は不景気なので、定年前に会社が倒産したり、そうでなくとも年収が激減したりすることもありえないことではないのです。

そのため、会社勤めを続けるよりも、いっそ独立して起業することを選ぶ人がいます。自分で起業し、うまく軌道に乗せることができれば、少なくとも年金受給開始までに無職になることはなくなるのです。

また、うまくいけば安定した収入を得られ、老後を穏やかにゆとりをもって過ごせるようにもなるでしょう。高齢化社会が進み、人生が80歳まで続くことが当たり前になった時代だからこそ、50代で起業する意味があるのです。

起業する人の約半数が50代

実際に中小企業白書を見ると、50歳以上の起業の割合が多いことがわかります。これは、定年まで会社に居続けてもこれ以上の昇格は見込めないことから、自分の力でできる限りのチャレンジをしたいと考える人が多いためであるといえるでしょう。

また、体力のあるうちに起業して、事業主として成功する夢を新たなゴールに選ぶ人もいます。50代の起業では、このようにポジティブな理由が目立つ一方、現実的な意見もあります。

たとえば、定年後も働こうと思うと、立場が変わり給料が下がることがわかっているから、早めに起業しておけば定年後も一定以上の収入を確保できるだろうといった意見です。

理由はそれぞれであるものの、50代で起業を考える人は意外と多いことがわかります。社会で働きながら培ってきたノウハウや技術がある分、起業という選択肢が現実味を帯びてきているのでしょう。

ちなみに、年金の平均生活費は20万円です。しかし、2015年総務省家計調査報告によると、これでは毎月63000円程度の不足が出てしまうという結果がわかっています。

仮に85歳まで生きるとして、毎月の不足分6万円が20年間続くと1200万円です。また、介護が必要になったときの費用も用意しておく必要があります。この要介護生活費は500万円ほど見ておきましょう。

さらに、随時発生する費用(増改築・医療)も300万円くらいは持っておきたいものです。これらを合わせると、定年後に必要な年金以外の金額は、およそ2000万円ということになります。

もっと長生きするつもりなら、必要な金額はさらに増えるでしょう。つまり、老後にゆとりを持たせるには、年金20万円にプラスして最低でも10万円程度の収入が必要になるということです。この10万円をいかにして得るかが50代以降の課題となるでしょう。

定年後もこれだけの金額が必要だと思うと、50代で起業する人が増えているのも必定といえます。

未経験分野でも成功は可能

50代で起業するなら、それまで社会で積んできた経験を活かしたほうがいいと思いがちです。しかし、必ずしもそうとは限りません。分野は違っても、培ってきたノウハウや技術は活かすことができます。

雇われる側として経験を積んできても、会社を離れ独立してみると、まったく勝手が違うということもあるのです。この場合大事なのは、経験がある業界かどうかではなく、自分が関心を持って取り組める分野であることでしょう。

たとえば、ずっと技術職でやってきたけれど、販売業のほうに興味があるという場合は、販売業を中心に今後を考えることがおすすめということです。また、この場合であれば、自分が持っている技術で作ったものを販売するという応用もきくので、経験を活かしつつやりたいことをするという理想形がとれるといえます。

また、自分がやってきたこと、培ってきた技術と、新たに挑戦したいことがまったく違う分野であった場合も、成功は可能です。なぜなら、先述の例のように直接の転用はきかなくても、積み上げた人間関係や仕事で得た経験は形を変えればさまざまな形で応用できるからです。

たとえば営業職の経験がある場合、新しい業種でも商品やサービスの売り込みに関する技術を持っているといえるでしょう。大事なのは発想の転換です。「この技術はこの業界では役に立たない」などと決めつけず、視点をあちこち変えてみることでどこかに応用できる部分はないかを探してみるといいでしょう。

やはり、人間は好きなもの・関心が高いものほど熱中しますし、真剣に取り組みます。そして、真剣に取り組めるほど成功の確率は上がるものです。

それでなくとも起業は自分の手腕と根気が物をいう世界であるため、そういった精神的要素は非常に重要になります。起業をする際は、経験したことのある業界よりも、その分野に対し、どれだけ自分が関心を持てるかが一番大事な点であるといえるでしょう。

リスクはできるかぎり小さくするのがポイント

起業というと、大きな成功を目指すイメージが強いかもしれませんが、それだとハイリスクハイリターンになってしまいます。厳しい現実ですが、50代の起業では、失敗から学んでいるような暇はありません。

やはり、20代や30代の起業とはわけが違うのです。50代の起業の失敗は本当に致命的になりうる危険をはらんでいます。そのため、50代の起業では、リスクをできるかぎり抑えることがポイントです。

また、50代からなら老後を安心して過ごせる程度の利益があれば十分という事実もあるでしょう。そのため、ひとつの大きな成功をおさめるよりも、小さな成功を積み上げることが重要となります。

ただし、同時に計画性も大事にしたいところです。たとえば、自分のお店を持つことが本当にやりたいことだとします。しかし、店舗開店には何千万というお金がかかるのです。

退職金がある場合、お金自体は何とかなるかもしれません。しかし、まだ軌道に乗るかもわからない初期段階でそれだけの投資をするのは少々リスクが高いといわざるを得ないでしょう。

50代の起業では、自分のやりたいことを、自分の身の丈に落とし込むことが肝要となります。身の丈とはつまり、無理をせずにできる範囲のことです。たとえば先程例に挙げた自分の店を持つ夢に関しては、ネットビジネスで代用ができます。

ネットビジネスはインターネット上に店を開く方法なので、開店資金は実店舗と比べると雲泥の差です。このように、自分の夢が身の丈に合っていない場合は、代替案を用意することで解決することができます。

多様性が重要とされ、あらゆる選択肢が容認されるようになった時代では、代替の利かない夢というのもそうないでしょう。自分のやりたいことがわかったとき、またそれが身の丈に合っていないものだった場合は、無理のいらない代替案がないかを模索してみることがおすすめです。

50代で起業する際は、コツコツと稼ぐことを重視することがポイントです。ローリスクローリターンな起業を目指しましょう。

起業する前に50年間をしっかり振り返る

実際に起業する前に、50年間自分が何をしてきたかをしっかり振り返り、自己分析をすることがおすすめです。それにより、自分が得意なこと・自分がやりたいこと・自分にできることがわかってきます。

この3つが重なっていればとてもラッキーです。3つが重なっている分野を選びましょう。しかし、たとえば得意なこととやりたいことが違う場合も当然あります。その場合は、やりたいことのほうを優先しましょう。

そのやりたいことのなかで得意なことを活かせる部分を見つけられたらベストです。厳しい話ですが、50代から新たな技術を身につけることは簡単ではありません。

そのため、やはりもともと身についている技術をいかに活かすかが大事になってくるのです。また、どうしても新しい技術が必要な場合も、本当にやりたいことならがんばることができるでしょう。

しかし、自分のやりたいことがよくわからない場合もあります。自分が何をやりたいかわからない、老後のために安定した収入がほしいという人もいるでしょう。その場合は、まずは自分としっかり向き合うことが大事です。

どんなに小さいこと・日常的なことでもいいので、自分が「これをやってみたい」と思うものは何かについてとことん考えるといいでしょう。得意なことを重視して仕事を選ぶという方法もありますが、やはりやりがいがなければ長くは続きません。若い頃に楽しかったことに再挑戦してみたり、趣味を応用してみたりなど、方法はいくらでもあります。満足のいく老後を送るため、ここは妥協せずにとことん考え抜くことが大事です。

また、誰か信頼のおける人に相談するのもいいでしょう。1人で考えていると、得てして袋小路に入り込みやすいものですし、自分のことは意外とわからないものです。

もしかしたら「あなたにはこれが向いているんじゃないか」という有意義な意見を聞けるかもしれません。いずれにせよ、悩んだときは誰かに相談するのも選択肢のひとつということは覚えておいて損はないでしょう。

自分が楽しいと思える仕事を選ぼう

当たり前ですが、仕事はやりがいや楽しさがなければ続きません。起業する際は、その部分を見ることも重要となります。50代ともなると20代・30代よりも確実に体力は落ちているので、その分を気力で補わなければいけません。

また、10年以上の長期間にわたって仕事を続けるつもりならなおさらです。50代から先は体が衰えていくばかりとなるでしょう。そのとき、苦しいばかりの仕事だと頼みの綱の気力さえもすぐに尽きてしまいます。

50代は人生の折り返し地点で、その後に待っているのは老後です。その老後を穏やかに過ごすために起業をするのに、その仕事のせいで苦しい老後を過ごすことになってしまうのは本末転倒です。50代の起業で、わざわざ苦しいばかりの仕事を選ぶ必要はありません。楽しんでできる仕事を選ぶことも大事です。

楽しんでできる仕事を選ぶ方法としては、自分の趣味を分析してみるといったことが挙げられます。趣味は楽しいからこそやっているのでしょうし、ならばその趣味の何を自分は楽しんでいるのかを知ることで、楽しめる仕事のジャンルが見えてくるのではないでしょうか。

たとえば、釣りが趣味だった場合です。釣りで魚を釣り上げるのが好きという場合は、自分の力で目に見える成果を得ることが好き・楽しいという考え方もできます。その場合、成果が目に見える業種が向いているかもしれません。たとえば、在庫が減っていくのが目に見えてわかる販売業などです。

これといって取り立てた趣味がないという場合は、ある意味ラッキーといえます。なぜなら、そういう人は突出して好きなものがない代わりに、突出して嫌いなこと・苦手なこともない場合が多いからです。

つまり、いろいろなタイプの仕事にマルチで対応できる可能性があるのです。個人的な能力の向き・不向きもあるので絶対とはいえませんが、趣味といわれても何も思いつかないという場合は「自分にできること」を中心に考えることで、そのまま堂に入る可能性があるといえるでしょう。

インターネットを活用しよう

インターネットを最大限活用することが成功につながります。これは、商売の相手が身近な人だけでなく、日本中、世界中へと広がるからです。

グローバル社会では、インターネットさえあれば地球上のあらゆる場所とつながることができます。マーケティングにインターネットを使うのは当然となり、その宣伝効果もあなどれないものがあるでしょう。

また、ネットビジネスはパソコンとアイデアさえあれば誰でも始められるうえ、世界的に見ても一大市場です。容易に始められることと、簡単に儲けられることはイコールというわけではありませんが、少なくとも始める際のハードルが低いことは魅力でしょう。

インターネットは、宣伝という意味でも、商売そのものにも有効活用できます。インターネットを最大限に活用することは、起業を成功させるうえで非常に重要な要素であるといえるでしょう。

そのため、起業を考えるのであれば、日頃からインターネットに慣れ親しんでいる必要があります。会社の仕事をするうえでもパソコンを使う時代ですから、クリックの方法もわからないという極端な事例はあまりないでしょう。

しかし、起業をするのなら基本的な操作方法以上に専門用語も多少は知っておく必要があります。起業のレクチャーをしてくれるサイトや書籍でも、パソコンの専門用語が登場する可能性があるからです。

とくにマーケティングなどの経済的専門用語は頻出するので、こちらも押さえておきたいところでしょう。こういった用語がわからないと、せっかく起業をすると意気込んでいた気持ちがなえてしまい、場合によっては起業自体を考え直すといった事態になりかねません。

50代になってから新しい世界のことを知るのは大変かもしれませんが、ここは大事なところなのでおろそかにはできないところです。

仕事ですでにそういった専門用語に慣れ親しんでいる場合は、もうスタートラインに立てているということです。起業のレクチャーをしてくれるサイトや書籍の情報を積極的に仕入れて、起業のときに備えましょう。

フランチャイズの利用も考えてみる

フランチャイズという制度があります。これは、平たくいうなら大手チェーンの看板を借りて、その看板を使って商売をすることができる制度です。フランチャイズは、その有用性の高さから個人事業を始める際にもおすすめの選択肢として挙げられます。

フランチャイズの何よりもの利点は、大手チェーンのブランド力を借りることができるという点です。また、開業のノウハウも得られるので、起業の初心者にはとてもありがたいでしょう。

さらに、本部の看板や販促資材なども使用できるというメリットがあります。開業後もサポートを受けられることが多いため、50代から未経験の分野に挑戦するときには非常に心強いでしょう。

その代わり、フランチャイズはロイヤリティ(看板の使用料)を払わなくてはいけません。これは、売り上げの何%と決められていたり、月額固定だったり、さまざまな形態があります。フランチャイズを利用する際は、こういった契約事項をしっかり吟味して、納得したうえで利用するといいでしょう。

ただし、フランチャイズはいいことばかりではありません。フランチャイズを利用している場合、契約期間中の店舗の移転や業態変更ができなくなります。

つまり、外的要因の変化に対応できなくなるのです。ライバル店が出店したり、周辺人口が変化したりして、借りているノウハウが機能しなくなってくると、フランチャイズを利用していることはむしろマイナスに働きます。

これを防ぐには、将来性をしっかり見通して計画を立てる必要がありますが、それでも不確定要素により予測を超える事態は常に起こり得ます。そのため、これはフランチャイズを利用する際の基本リスクとして念頭に置いておくべき事柄といえるでしょう。

ちなみに、フランチャイズを利用している間は、その大手チェーンの傘下に入っているのと同じ状態になります。そのため、もしもその大手チェーンが何らかの理由で人気を失うと、そのあおりを受けることになるのです。

また、SNSが普及してからは風評被害の危険も上がりました。これに関しては、自店舗が人気低迷や風評被害の原因にならないよう従業員への指導を徹底する以外の対策ができません。

こちらも、フランチャイズを利用するうえでの基本リスクとして認識しておくべき事柄といえます。

さらに、フランチャイズを利用する場合に何よりも覚えておきたいことは、同じ業界で独立することができなくなることがあるということです。これは、利用者が大手チェーンの経営ノウハウを利用しているので、その流出を防ぐためです。

しかし、将来的な独立を考えないのであれば、フランチャイズはとてもいい選択肢であるといえます。

会社を辞める前から水面下で準備を

現実的に考えて、50代に許されている時間は20代・30代よりも短いです。そのため、失敗するリスクを可能なかぎり抑える工夫はもちろん、できるだけ早い段階での準備が必要となります。

早い段階というのは、会社を辞める前からという意味です。多くの場合、起業のイメージはまず会社を辞めてからいろいろな準備をし、起業するというものになりがちですが、現実ではこうはいきません。常に万が一を考え、そのリスクに対応できるよう動く必要があります。

たとえば、会社を退職して起業する場合です。50代の再就職は現実問題として非常に難しいので、退職後の起業で失敗してしまうと取り返しがつきません。

そのため、会社に在籍しているうちから入念な準備がいるのです。業種選びを慎重に行うのは前提として、可能なら、在籍中に副業として個人事業を始め、それが軌道に乗ってから退職したほうが確実といえるでしょう。

ちなみに、個人事業の開業と法人(会社)の起業は厳密にはまったく違います。前者は税務署に開業届を提出することで始めることができ、後者は法務局における登記が必要です。

個人事業の開業届は起業の登記のように費用がかかるわけではないので、よりハードルが低いといえます。法人の登記の場合、15万円程度がかかり、さらに必要書類などを揃えるための額を合わせると25万円程度が必要です。

この25万円という金額は、資本金を1円など少額に設定して始めるいわゆる1円起業でも変わりません。そのため、まずは個人事業として事業を始め、それが軌道に乗ってから法人に切り替えるという方法をとるのがベターといえるでしょう。

この方法は、意外と多くの起業家がとっているコースでもあります。また、なぜ後からわざわざ法人に切り替えるのかといえば、個人事業のまま高収入になると税率が高くなってしまうからです。

個人事業は累進課税であるため、収入が上がると最大で55%の税率がかかります。法人への切り替えは、これを防ぐ節税対策でもあるのです。

なお、個人事業の開業に際する開業届の提出は義務ではありません。そのため、提出しなくても構わないのですが、開業届を出すことで青色申告をすることができるようになります。

青色申告をすれば控除制度・経費の範囲拡大などの利点が得られるので、個人事業を始める際はできれば開業届を出しておくといいでしょう。ちなみに、青色申告の手続きをしなかった場合は、自動的に白色申告の扱いとなります。

50代の起業は、現実的な再就職などが難しい分、より失敗に憶病になりつつ、堅実に利益を求める意識が必要です。会社を辞める前から水面下で準備を行い、安定した老後のためにがんばりましょう。

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