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2024/11/22更新

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飲食店の開業資金を1円でも下げる|費用内訳から資金調達、計算方法

最終更新日:2023年11月10日

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飲食店の開業資金を1円でも下げる|費用内訳から資金調達、計算方法

飲食店の開業資金は、業態や物件によって1,000万円前後の初期投資が必要になることがあります。物件取得だけでなく、人件費や広告宣伝費など、さまざまな費用が必要です。

こちらのコラムでは、開業で必要になる費用や自己負担を軽減させるためのポイントなどを解説します。費用の内訳をしっかり把握しておかないと、予想外の出費で資金不足になるおそれもあります。これから飲食店で開業を検討しているかたは、ぜひご覧ください。

1.飲食店の開業資金①:物件取得費用

飲食店の開業資金は、物件取得費用と店舗投資費用の大きく2つに分けることができます。ここでは、開業する物件が賃貸の店舗と仮定して、物件取得費用がどれくらい必要になるかを見ていきましょう。物件取得費用は、賃料の12ヶ月分が必要になるのが一般的な相場で、かかる費用の内訳は以下の通りです。

敷金

敷金は賃料の6~12ヶ月分が必要で、物件の貸主に支払うものになります。相場は賃料の10ヶ月分前後で、家賃が20万円ならば、約200万円の敷金が必要です。

敷金ではなく保証金の場合には預り金となるため、解約時に償却分を除いた金額が貸主から返金されます。ただし、家賃の滞納などの債務があったときには、債務金額が差し引かれます。償却費の金額は、契約する貸主によって異なるため、賃貸借契約する前に契約書は熟読して確認しておきましょう。

礼金

敷金などと同じように貸主へ契約時に支払うもので、物件によっては礼金が不要な場合もあります。相場は賃料の1ヶ月前後で、保証金と異なり解約しても返金されることはありません。

仲介手数料

仲介手数料は、不動産業者に支払う手数料です。価格の相場は、賃料の1ヶ月分前後になります。

共益費または管理費

お客様用の駐車場や入居する物件にエレベーターがある場合など、共用部分の管理に必要とされる費用です。相場は賃料の5~10%ほどなので、大きく圧迫する金額ではありません。

家賃の前払い

初回家賃は入居日によって異なりますが、契約開始日から翌月分までを支払うことが一般的です。契約日が月半ばなどの場合は、日割り計算で算出されることがほとんどです。

【居抜き】造作譲渡費

造作譲渡費は、居抜きとして物件を借りる場合にのみ発生します。店舗の内装や設備を受け継ぐため、前の借主に支払うものです。価格の相場は、店舗を改装してからの経過年数や劣化具合のほか、立地環境によって金額が変わってくるため、100万~250万円前後と幅があります。開業費用を抑えるため、前の借主に価格交渉することもおすすめです。

【居抜き】造作譲渡の紹介手数料

居抜き物件を取得する際には、貸主との契約だけでなく、前の借主とも売買契約をしなくてはいけません。しかし、居抜き店舗の売買契約においては整備しきれていないこともあり、価格は一定ではありません。前の借主と不動産会社で価格を決め、紹介手数料として仲介料を徴収される場合もあります。

保証の加入

不動産会社によっては、契約時に保証会社への加入を必要条件としていることもあります。保証会社は、借主が家賃の支払いができない場合に立て替えて支払ってくれるもので、初回保証金として賃料の半月~1ヶ月分が必要となります。保証会社は貸主が契約していることが多いため、借主が選べることはほとんどありません。

開業には、敷金や礼金などを除いて1坪あたり100万円前後が必要といわれています。ただし、業態や業種のほか、店舗の環境などによって開業資金は大きく変わることもあります。

家賃が20万円であれば、約260万円の物件取得費用が必要で、居抜き物件ならばさらに造作譲渡費などがかかることになります。また、物件の契約時にかかるさまざまな費用は、貸主や前の借主に交渉することで、費用を抑えることができる場合もあるのです。開業には、何かと資金が必要なので、開業費用の自己負担を軽減する方法も考えていきましょう。

2.飲食店の開業資金②:店舗投資費用

物件取得費用と同じように飲食店の開業資金で大切な要素となるのが、店舗投資費用です。こちらも、物件の規模や取得条件によって費用は大きく変わります。ここでは、店舗投資費用の内訳を見ていきましょう。

店舗の外装(10~20万円前後)

新規開業において店舗の外装は、新規顧客を獲得するためにも大変重要になります。最初にお客様の目にふれる部分でもあるので、開業する前には、ある程度の費用をかけることがおすすめです。

・看板施工費(10万円前後)
看板施工費は、看板を制作して取り付ける費用を指します。看板の大きさや素材などによっても価格はさまざまです。営業時間によっては夜間照明など、どう魅せるかという点も重要になります。かかる費用は、10万円前後を見ておいたほうがよいでしょう。

・外壁の変更・補修(10万円前後)
開業する業態などによっては、看板だけでなく、外壁も大きく変えなければならない場合もあるでしょう。また、入居する店舗の経年劣化があれば、外壁のひび割れや色あせなども補修する必要があります。

店舗の内装(約300~1,000万円前後)

内装は、物件が居抜きか解体工事を終えたスケルトンかで、工事などにかかる費用は大きく変わってきます。スケルトンであれば解体工事費用は発生しませんが、新たに壁や天井を作る造作工事をおこなえばもちろん費用はかかります。

開業資金や安く済むといわれる居抜き物件であっても、デザインを委託するなどこだわりすぎると費用が高額になってしまうため注意が必要です。内装工事は、1坪あたり30~60万円が相場とされています。

・クリーニング(3~6万円前後)
クリーニングは、とくに長い間稼働していなかった物件において必要で、原状回復するためにおこなわれます。店舗の広さによって、価格には幅があります。

・各設備工事(250~400万円前後)
居抜き物件で設備が充実していれば、そのまま費用をかけず使用することも可能です。しかし、飲食店を経営するためのインフラ整備ができていない場合には、高額な工事費用が発生してしまう場合もあります。物件を決める際には見た目なども大切ですが、インフラ機能も重要なポイントになることを覚えておきましょう。

電気工事(80~120万円前後)……電気設備は、コンセントや照明の場所移動や増設が必要な場合は工事が必要になってきます。また、使用する機器によって電圧も異なるため、事前に配置を決めておくことも大切です。

水道工事(60~120万円前後)……飲食店の場合は業態によって、残飯や油を下水に流さないようにするグリストラップの設置が義務づけられています。設置費用は、小さい規模の店舗でも60~70万円前後と高額になります。このため、前の借主がどのような業態を経営していたかという情報も入手しておくことも大切です。

ガス工事(30~40万円前後)……居抜きなら、新たに使用するガス器具に配管を引く程度で済むことがほとんどです。しかし、中華料理など高火力を使用する業態では、ガス容量が十分でないため、大がかりな配管工事が必要になる場合もあります。工事には1ヶ月以上かかってしまうケースもあるため、ガス容量は契約前に確認しておきましょう。

空調工事(80~120万円前後)……空調設備は、新たに換気扇や空調機などを設置するときに費用が発生します。ダクト工事のような大がかりな作業になると、施工費用は高額になります。

・厨房設備(100~250万円前後)
飲食店の開業には、冷蔵庫や冷凍庫だけでなく、食器洗浄機などさまざまな厨房設備が必要です。内装工事全体の約20~40%を占めるともいわれる厨房設備費用も、居抜きでそのまま流用できる設備があれば自己負担は不要になります。また、中古で購入して費用を抑えるケースも多いようです。

・家具・調度品(10万円前後)
飲食店では、椅子やテーブルなどの家具も必要で居抜き物件であれば流用も可能です。調度品などは開業費用を大きく圧迫することはないですが、資金に余裕ができたら少しずつ増やしていく程度でもよいかもしれません。

・レジ(1台につき10万円前後)
レジの導入費用は、1台につき10~20万円が相場です。飲食店であれば、1台あれば十分でしょう。レジのほかにクレジット端末が必要な場合は、別途契約をすすめなくてはなりません。

・食器・調理器具・店員の制服(5~10万円前後)
居抜き物件で調理器具などそのまま流用できればよいですが、食器などは店の雰囲気に合わせようと思うと一式そろえることが必要になるかもしれません。業態にもよりますが、店の制服を含め必要最低限の器具だけそろえて、あとは営業しながら少しずつ追加していくのも方法のひとつです。

広告、開業準備など(50万円前後)

開業する物件や内外装などの開業準備ができたら、つぎに必要になるのが新規顧客を獲得するための広告活動や開業準備の費用です。店舗の認知度を上げて、収益を拡大していくために重要なポイントのひとつになります。

販売促進費(20万円前後)
販促費の中でも重要な宣伝広告費は、飲食店の場合、月間売上の5~10%の費用をかけるのが相場とされています。しかし、開業時にはより多くの広告費が必要となります。宣伝広告費は、チラシの場合印刷部数にもよりますが10万円前後、掲載型のインターネット広告は月々0~2万円前後が相場です。

店員の募集・研修費・資格の取得費(30万円前後)
従業員を採用するための募集広告費、また開業前の研修費も必要です。開店日までに必要な人材をそろえて教育しておかないと、開業してから経営が成り立たなくなってしまうおそれがあります。安定した人員でスムーズに開業させるためにも、採用広告費は惜しまず投資したいところです。

また、採用した人材の教育にかかる人件費は、1ヶ月で1人あたり約20万円前後を想定しておくとよいでしょう。ただし、開業する店舗の業態や規模、雇用形態などでもかかる費用は大きく変動してきます。

さらに、飲食店の開業には、食品衛生責任者や防火管理者などの資格が必要です。各資格とも、1万円前後で取得することができます。

運転資金(1ヶ月あたり200~250万円前後)

運転資金は経営のために月々に必要となる経費などの資金で、いわゆるランニングコストを指します。開業して間もない時期は顧客が少ないこともあり、経営が軌道に乗るまでの目安として、約半年分の運転資金は確保しておいたほうがよいかもしれません。

・開業従業員の給与(1人あたり10~20万円前後)
従業員を雇えば、契約した時点で給料が発生するため、開業前であっても人件費は必要となります。雇用形態にもよりますが、飲食店において人件費は食材費と並ぶ2大コストのひとつです。雇用したら継続的に費用がかかるものなので、経営を安定させるためには収入とのバランスを見込んで採用することも大切です。

・消耗品の購入
利用客が多く回転率の高い飲食店においては、とくに多くの消耗品を必要とします。ひとつひとつの消耗品は安価ですが、積み重なれば収益を圧迫することもあるので、必要なものを無駄のないよう購入して管理しておかなければなりません。まとめて安価に購入できる業者などを利用して、費用を抑えることをおすすめします。

運転資金には、ほかにも家賃や光熱費、飲食店ならば食材費もかかってきます。固定費や変動費など、運転資金を正しく理解して運営していかないと経営バランスを崩してしまうリスクが高いので注意しましょう。

さらに詳しい運転資金については、こちらのページもご参考ください。

失敗しない飲食店経営は運転資金が重要!必要な運転資金の目安は?

2.飲食店の開業資金②:店舗投資費用

3.実際にかかる金額を計算してみよう!

飲食店の開業資金は、立地環境や物件の階数、店舗の規模などによっても大きく価格は変動してきます。飲食店の開業資金で大きく影響してくるのが、物件取得環境です。ここでは、スケルトン物件と居抜き物件の特徴をふまえて実際にどれくらいの金額がかかるのかを見ていきましょう。

スケルトン物件の場合

スケルトン物件の場合、新たにゼロベースから作り上げるという点で、1坪あたり60万円前後が開業資金の目安です。物件内装の解体工事を終えて天井や壁などがすべて取り除かれている状態のため、自分の作り上げたい空間に仕上げられるのが一番のメリットです。

しかし、開業までに費用と時間がかかってしまうというデメリットもあります。また、契約において解約時に原状復帰が条件となっている場合は、解体に費用がかかるというリスクがあることも覚えておかなくてはなりません。

居抜き物件の場合

居抜き物件は、前の借主の業態によっては、ほとんど手をくわえることなく短時間で開業できるのが大きなメリットです。大きな工事を必要としないことも多いため、業態にもよりますが、1坪あたり30万円前後が開業資金の目安となっています。

飲食店の居抜き物件では、本来費用がかかる内装工事をはじめ、厨房機器や水道などのインフラ設備もそのまま流用できることもあります。居抜き物件は、初期投資を大幅に節約できることも魅力のひとつです。ただし、インフラ設備などは稼働できるか確認しておかないと、開業後に不具合が発生してしまうおそれもあるので注意が必要です。

前の借主が飲食店を経営しており、設備なども流用できるものと仮定して、ここまで解説してきた開業資金項目の金額を比較してみましょう。

開業資金の内訳項目

物件取得費用 スケルトン物件の場合 居抜き物件の場合
敷金 200万円 200万円
礼金 20万円 20万円
仲介手数料 20万円 20万円
共益費 2万円 2万円
造作譲渡費 0円 200万円
前家賃 20万円+日割り額 20万円+日割り額
合計 270万円前後 470万円前後
店舗投資費用 スケルトン物件の場合 居抜き物件の場合
外装工費(看板・外壁など) 20万円 20万円
クリーニング費 5万円 5万円
インフラ設備工事
(ガス・水道・電気など)
400万円 200万円
内装工事(天井・壁など) 400万円 100万円
厨房設備 250万円 40万円
家具・調度品 10万円 0円
レジ 10万円 0円
調理備品・食器類 80万円 30万円
販売促進費 20万円 20万円
人材募集採用費 30万円 30万円
そのほかの諸経費 80万円 50万円
運転資金 200万円 200万円
合計 1,530万円前後 700万円前後
開業資金の合計 1,800万円前後 1,170万円前後

内外装工事では工事前には必ず見積りを取り、作業内容の内訳をしっかり把握しておくことが大切です。施工業者との打ち合わせをしっかりして、不明な点などは遠慮なく質問しましょう。

開業にかける費用予算を決めて、無駄な工事を減らしながら範囲内でおさめていくということも、開業費用を軽減させるためのコツといえるのではないでしょうか。予想外の費用で、開業資金が足らなくなってしまったということにならないよう、事前に開業資金のシミュレーションをしておくことは大切なことです。

4.飲食店の開業資金を集める方法

飲食店の開業資金は、規模や業態によりますが、1,000万円以上の莫大な費用が必要になることもあります。その金額ゆえに、自分だけの資産では足らないこともあるでしょう。ここでは、開業資金の調達方法について見ていきましょう。

身内・第三者からの資金提供・借用

家族などの身内から調達した資金は、自己資産として加算できる場合もあるため、融資の際の資金調達方法として一般的になりつつあります。金融機関などからの融資を受ける指標として、借り入れをしたい資金総額のうち、定められた割合を自己資産として持っておく必要があります。

ただし、借用として返済義務があるものに関しては、資金として認められないので注意が必要です。また、自分の人脈を利用して投資家やクラウドファンディングなど、第三者から資金提供をするケースも増えています。

日本政策金融公庫の【新創業融資制度】を利用する

新創業融資制度の利用は、開業していない人と、開業して2年が経過しておらず、税務申告を2回終えていない人のみが対象になります。また、要件として創業資金総額の10分の1以上の自己資金がないと、融資を受けることができません。ただし、6年以上の業種経験があれば要件が免除になる場合もあります。

融資時の担保や保証人が不要で、返済期間は設備資金で20年以内、運転資金であれば7年以内で設定できます。融資限度額は3,000万円ですが、1,000万円以上の融資になると本部の決済が必要となるため、現実的には難しいかもしれません。

融資を受けるには、開業資金を把握しておくことが前提にあります。とくに新創業融資制度の場合、融資申請の際に必要となる事業計画書の内容が、詳細まで記載されていないと融資を受けられないこともあります。

日本政策金融公庫の【新規開業資金融資制度】を利用する

新規開業資金融資制度は、開業から7年以内であれば利用することが可能です。担保や保証人を必要とし、返済期間は設備資金で20年以内、運転資金であれば7年以内です。融資限度額は、7,200万円までとなります。また、こちらも新創業融資制度と同じように6年以上の業種経験があれば、要件が免除になる場合もあります。

新規開業資金融資制度は、大規模な施設を建てるときのような、大きな借り入れを必要とする場合に利用されることが大半です。一般的な飲食店の開業では、5,000万円以上の初期費用をかけるようなことはあまりなく、担保や保証人が不要な新創業融資制度を利用することがほとんどです。

地方自治体の【起業支援制度】を利用する

市町村などの地方自治体でも、起業支援制度として融資をおこなっている場合があります。自治体によってそれぞれ制度があるため、支援内容も異なります。

融資内容の目安としては、限度額が2,000万円前後で返済期間は約10年です。また、担保や保証人が不要な場合も多いので、各自治体のホームページでどんな制度があるのかを検索してみることをおすすめします。

民間の金融機関を利用する

各都市銀行や信用金庫などの、民間金融機関から融資を受けるのも方法のひとつです。信用金庫は、銀行よりも融資を受けられる可能性は高いとされています。しかし、一般的には民間の金融機関で創業時の融資を受けることは難しいようです。とくに、担保や保証人がない場合は、融資は現実的に難しいでしょう。

融資は自己資産とのバランスが重要

融資で借り入れる金額が高ければ、その分返済するのに時間はかかってしまうでしょう。このことから、「融資の金額が少なければリスクが低い」と思われるかもしれません。しかし、経営が軌道に乗る前に運転資金が足りなくなれば、廃業のリスクも高くなるということも覚えておかなくてはなりません。

開業前に大切なのは、融資の返済なども含めて、経営を黒字化するための現実的な計画を立てることです。その計画に基づいた無理なくバランスのとれた資金計画が必要になります。もちろん、開業してみないと実際の経営動向は分かりませんが、経営に失敗しないためには事前にシミュレーションしておくことは重要といえるのではないでしょうか。

4.飲食店の開業資金を集める方法

5.1円でも開業資金を抑える【4つのポイント】

開業時にはただでさえ多額の費用が必要になるため、少しでも自己負担を抑えたいものです。ここでは、飲食店の開業資金を抑える4つのポイントをご紹介していきます。

資金の用途を洗い出し&見直し

開業資金をシミュレーションして、資金の使い道に優先順位をつけてみることが大切です。資金の洗い出しをおこなって、使い道を細分化して考え直してみると必要でないものも出てくるかもしれません。まずは、開業資金を必要最低限というところまで絞ってみましょう。

営業にかかわる物件や看板などは、もちろん必要になります。しかし、あれば便利くらいのものであれば、開業して運営をすすめていきながら少しずつそろえていくこともできるはずです。

DIYで店舗を改装する

もし、DIYが得意ということなら、内装などを自ら手掛けてみるのもよいでしょう。壁一面の塗装であっても、業者に依頼すれば数万円かかることもありますが、自分で手をかければそれだけ開業資金を節約することにつながります。

リサイクル品・中古品を導入する

DIYが苦手な場合でも、リサイクルショップなどに足を運べば、安価に家具などを入手することができます。時間や労力はかかってしまいますが、椅子やテーブルなどの備品類なら、ほとんど中古品でまかなうことができるでしょう。

補助金・助成金を利用する

補助金や助成金は、国や自治体からもらえる返済不要の資金援助です。地方自治体をはじめ、商工会議所など民間団体で申請することができます。地域によって支援制度の種類もさまざまなので、一度調べてみてはいかがでしょうか。ただし、補助金や助成金は収入とみなされるため、課税対象になることを覚えておきましょう。

・地域創造的起業補助金
地域創造的起業補助金は、外部資金調達の有無で金額は変わりますが、50~200万円の補助を受けることができます。ただし、新たな雇用の創出が目的となっているため、補助条件として従業員を1名以上雇用しなくてはなりません。また、開業地域が限定されているので注意が必要です。

・小規模事業者持続化補助金
上限が50万円までの補助となりますが、商工会議所を通じて人材確保のためのサポート
経営のアドバイスなども得ることができます。いつでも補助が受けられるわけではなく、申請期間が限られています。

【フランチャイズ】なら、本部のサポート&開業資金の削減が可能!

開業資金を抑えるには、フランチャイズに加盟することも方法のひとつです。フランチャイズに加盟すれば、本部のブランド力や経営ノウハウを一度に習得することができ、短期間で経営を軌道に乗せやすくなります。

開業後すぐに集客も見込め、安定した収益を得ることができるため、個人事業としてはじめるよりも失敗するリスクを低くすることができるでしょう。また、本部によっては条件のよい物件を選定してくれるだけでなく、店舗まで準備してくれることもあります。

さらに、開業資金が足りない場合でも、本部が融資にまつわるサポートをしてくれることもあります。費用のかかる宣伝広告費や備品の提供なども、本部がおこなってくれることがほとんどです。

フランチャイズは、資金面だけでなく経営面においても、本部からさまざまな支援を受けることができるのです。

フランチャイズなら、莫大な開業費用や準備にかかる労力などの負担も大きく削減できます。飲食店の開業は、個人開業だけでなくフランチャイズへの加盟も視野にいれながら検討してみてください。

6.まとめ

飲食店の開業資金は、物件取得や店舗投資などで規模によっては1,000万円以上の費用が必要となる場合があります。物件の環境などでも費用は大きく異なるため、開業前にはどこにどれだけの費用がかかるのかシミュレーションしておくことが重要です。

費用を抑えて開業するためには、資金を細分化して洗い出しながら、優先順位をつけてみましょう。もし、資金が足りない場合には、融資をはじめ、補助金や助成金などを活用して開業することも可能です。

また、フランチャイズに加盟すれば資金面だけでなく、経営面でも大きなメリットがあります。本部からのサポートやブランド力のほか、経営ノウハウも習得できるため、フランチャイズでの開業は事業成功への近道になるともいえるのではないでしょうか。

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