最終更新日:2023年11月10日
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いま注目の急成長ビジネスがひと目でわかります。
日本フランチャイズチェーン協会は、フランチャイズ業界の発展を目的に設立された団体です。これからフランチャイズでの開業を検討しているかたは、日本フランチャイズチェーン協会について知っておくことをおすすめします。
日本フランチャイズチェーン協会では、起業希望者に向けた書籍販売のほか、フランチャイズ加盟希望者に向けたさまざまな情報の提供や活動を発信し続けているのです。
こちらのコラムでは、日本フランチャイズチェーン協会がおこなっているおもな活動などについて解説します。また非会員でも受講できる経営者向けの講座や資格取得についてもふれていますので、ぜひお役立てください。
一般社団法人日本フランチャイズチェーン協会(JFA=Japan Franchise Association)は、1972年に経済産業省(旧・通商産業省)の許可を受けて設立された協会です。コンビニエンスストアやファストフード店をはじめとした、フランチャイズ業界の発展を目的としており、小売業やサービス業など約100社の企業が会員となっています。
会員は「正会員」「準会員」「研究会員」「賛助会員」の4種別に分かれており、入会要件は種別ごとに異なります。たとえば正会員になるには、協会で定められている倫理網領に賛同し、10社以上の加盟店を保有していることや日本国内で2年以上の実績を有することなどが条件となっています。入会の手続きのおもな流れは、以下の通りです。
入会手続きのおもな流れ
JFAへ入会すると、会員になることでしか得られない情報やビジネスチャンスが生まれるきっかけを手にすることができます。ここでは、入会するメリットを3つご紹介しましょう。
○社会的信用の取得
JFAでは、倫理網領や広範な情報の自主開示基準が会員によって順守され続けています。その結果、協会の会員となっているフランチャイズ本部は社会的な信用を得られるようになりました。事業を経営していくうえで社会的信用を得られるのは大きなメリットで、取引先の開拓や優秀な人材の確保、また融資の面などでも有利に働く場面が多くなるでしょう。
○さまざまな業界の情報共有ができる
JFAは、会員企業をはじめ行政機関やマスコミなど、さまざまな業界団体のネットワークをもっています。JFAが入手した各団体からの貴重な情報や最新のニュースは、WEBやFAXなどを通じて会員企業に伝えられます。
また機関誌の定期発行もしており、豊富な情報を発信し続けています。また協会の会員になれば、JFAのホームページや機関誌から、外部に向けて情報を発信することも可能になるのです。会員企業は、インプットとアウトプットの両面でメリットがあるといえるでしょう。
○部会や研究会などの会合に参加できる
JFAの会員企業は、協会が実施している部会や研究会のほか、研修などの活動に参加できます。ほかにも商品やシステムの開発を目的として、会員企業同士の交流も積極的におこなっています。これにより、情報交換や販路の拡大などビジネスの可能性を広げているのです。
また協会が実施しているビジネス講座などを会員価格で受講できる点もメリットといえるでしょう。具体的な講座などについては。このあとあらためてご紹介します。
JFAは、フランチャイズにかかわるさまざまな活動をおこなっています。ここでは、JFAの具体的な活動をご紹介します。
フランチャイズでは、契約や経営の中で本部と加盟者の間にトラブルが発生するケースが多くあります。そうしたフランチャイズビジネスに関する相談やトラブルの悩みに応えるため、JFAは専門の相談員が無料でアドバイスする相談窓口の運営をしているのです。
すでにフランチャイズ事業を運営している経営者だけでなく、加盟希望者の疑問や不安な点についての相談にも対応してくれます。協会の会員でなくても気軽に利用できるので、はじめてフランチャイズに加盟する場合は、事前に相談してみるのもよいでしょう。
JFAは、法の整備にも力をいれています。フランチャイズに関する規制法律事例の情報提供、フランチャイズ契約における指針の策定や研究などを続けているのです。
ほかにも、フランチャイズ業界における法令の制定や改正についての要望の提出も積極的におこなっています。2020年4月には、JFAを含む流通業界の団体が新型コロナウイルスの拡大にともない、経産省に固定資産税の減免措置や企業規模要件の撤廃などの要望を提出しました。
協会のホームページでは、景気動向の主要経済指標として、以下のような統計調査を定期的に公表しています。
コンビニエンスストア統計データ:JFA正会員のコンビニエンスストアの動向を月別で公開しています。売上高・店舗数・来客数のほか、商品構成や平均客単価も細かく分析されています。
フランチャイズ統計調査:日本国内のフランチャイズビジネスの市場規模を把握するために、年1回実施されています。フランチャイズ全体だけでなく、小売業・外食業・サービス業の業種別の動向も分かるようになっています。
フランチャイズ相談センターへの相談件数:運営しているフランチャイズ相談センターに寄せられた相談件数や業種別などの状況を定期的に公開されています。
JFAは「地球温暖化防止対策」「廃棄物の削減」「食品リサイクル」を課題として環境保全活動も実施しています。具体的におこなっている活動は、以下の通りです。
○コンビニエンスストアの低炭素社会実行計画
○レジ袋削減への取り組み
○循環型経済システムへの取り組み
また協会では、これらの環境関連の取り組みに関する消費者意識調査も実施し、ホームページでそれぞれの調査の結果も公開しています。ほかにもJFAは、国や地方自治体などとの連携や協力、社会貢献活動や海外のフランチャイズビジネスに向けた国際活動など幅広くおこなっているのです。
JFAでは、フランチャイズ経営にかかわる人材の教育をはじめ、一般の人も対象としたビジネスセミナーや資格認定講座をおこなっています。協会の会員であれば、会員価格でセミナーや講座の受講が可能です。
各種セミナーは一部会員限定ですが、非会員を対象とした講座も数多くあります。独立開業希望者や多角経営を検討している法人向けまで、幅広い分野の講座が実施されています。中にはWEBセミナーもあり、講座によって無料~25,000円前後で受講が可能です。受講対象や開催日時は、JFAのホームページ内にある開催情報をご覧ください。
おもなセミナー内容
JFAでは、「スーパーバイザー士」と「フランチャイズ経営士」の民間資格が取得できます。それぞれ能力向上のための豊富なカリキュラムで構成されており、必要な知識やスキルを習得できるのです。また各講座は、協会会員でなく一般でも受講できます。
○スーパーバイザー士
スーパーバイザーは、加盟店の経営指導や運営アドバイスなどをおこなうフランチャイズビジネスにおいて重要な役割を担うポジションです。JFAでは、このスーパーバイザーの育成におこなうため、毎年「スーパーバイザー学校」を主催しています。独自の講義プログラムを実施し、これまでに1,200名以上のスーパーバイザー士が誕生しているのです。
スーパーバイザー学校では、フランチャイズビジネスの基礎知識を学ぶだけではありません。コンサルティングやコミュニケーション、カウンセリングなどスーパーバイザーに必要なスキルが習得できるのです。ロールプレイングやグループワークなどを用いた講座もあり、おもに以下のような講義プログラムで構成されています。
スーパーバイザー士の資格を取得するには、スーパーバイザー学校で理論学習を受講し受験資格を得ることが必要です。そして筆記試験と実習の修了後に面接を通して、スーパーバイザーに適した能力があるか評価を受けます。そして試験と面接を通過し登録申請をおこなうと、スーパーバイザー士として認定されるのです。
スーパーバイザー学校は春期と秋期の年2回開講されており、受講料は協会会員で約297,000円、一般は約330,000円となっています。また定員が決まっているため、受講を検討する場合は締め切り日にかかわらず早めに申請手続きをしましょう。
○フランチャイズ経営士
フランチャイズ経営士講座は、フランチャイズシステムの専門的な知識やマネジメントスキルを短期間で習得するために開講されているものです。講座は「経営戦略」「アカウンティング・ファイナンス」「リスクマネジメント」「フランチャイズマネジメント」の4つで構成され、各分野の専門家が講師を担当します。
講義にはそれぞれ課題が設けられており、すべて合格できれば協会認定資格のフランチャイズ経営士の資格が取得できます。講座の受講対象者は、フランチャイズチェーンの経営幹部候補や責任者などのほか、フランチャイズに興味があるかたであれば一般でも可能です。フランチャイズ経営士の講義プログラムは、おもに以下のような内容です。
フランチャイズ経営士講座の受講料は、協会会で約330,000円、一般のかたは約363,000円となります。(※新型コロナウイルスの影響にともない、2020年度の開催は中止となりました。
酒税法の一部改正により2017年6月から酒類小売業者は、販売場ごとに酒類販売管理者の選任が義務付けられています。また酒類販売管理者は、3年ごとに酒類販売管理研修を受講しなくてはいけないのです。
JFAは酒類販売管理研修実施団体の指名を受けており、酒類販売管理研修を実施しています。受講料は、協会会員で2,000円、会員以外は約4,500円です。
JFAのホームページでは、フランチャイズ開業にまつわるさまざまな情報も提供されています。JFAが運営する「JFAフランチャイズガイド」では、加盟の際の基礎知識や専門用語集のほか、フランチャイズ関連の法令についての知識も身につけられます。とくに中小小売商業振興法や独占禁止法は、フランチャイズ経営者には必要となる知識です。
またサイト内では、JFAに登録している会員企業を、業種や開業資金で条件検索できます。各企業の出店や売上の状況を知ることができるのは、加盟希望者にとっては本部選びの判断基準となる有益な情報のひとつといえるでしょう。
ただしフランチャイズは加盟先によって開業条件は異なり、必要な自己資金や受けられる本部サポートなども大きく違ってきます。このため、フランチャイズの加盟先選びで失敗しないためには、複数の企業を比較検討するのが重要です。
フランチャイズ経営している企業は、JFAの会員企業以外にも数多くあります。もしフランチャイズへの加盟を検討しているなら、できるだけ多くのフランチャイズ企業から情報を入手するようにしましょう。
加盟店を募集しているフランチャイズ本部をもっと知りたいということであれば、ぜひ「フランチャイズの窓口」をご活用ください。フランチャイズの窓口は、日本全国で加盟先を募集しているフランチャイズ企業を検索できるサイトです。
必要開業資金別や業種別などはもちろん、「無店舗で開業」「初期費用0円}などの条件別でも検索できるので、自分の条件にあう企業が見つけやすく便利に使えます。さらにフランチャイズの窓口なら、各企業への資料請求がまとめてでき、本部が開催する事業説明会の予約も可能です。
各企業への資料請求や事業説明会の参加は、基本的に無料です。まずは自分の条件にあった本部を見つけて、資料請求をしてみましょう。
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