最終更新日:2023年11月3日
続々独立開業中!独立開業をした方々に人気のフランチャイズ本部ベスト10を公開中。
いま注目の急成長ビジネスがひと目でわかります。
これからフランチャイズビジネスで独立開業を目指すのであれば、失敗のリスクや原因につても必ず知っておかなければなりません。フランチャイズビズネスは、一般的にリスクが低いとされていますが、廃業率をみてみると意外な結果がみえてくるものです。
ただ、廃業率といっても経営の仕方や業種、その年の景気に大きく左右されるため、一概にリスクを測ることはできません。しかし、フランチャイズビジネスで成功を手にするためには、必ず知っておくべきポイントです。
今回は、そんなフランチャイズビズネスの廃業率や失敗しやすい業種の事例、その原因まで詳しくご紹介していきます。失敗事例や原因を参考に、フランチャイズビジネスを成功させていきましょう。
フランチャイズに関わらず独立開業を目指すとき、もっとも気になる点は「どれくらい長く事業を続けていけるのか」だと思います。もちろん大成功を収めれば、長く続けていけるだけでなく、事業の拡大も夢ではないでしょう。
しかし、フランチャイズで開業した場合の1年後の存続率は61.9%になっており、残りの約40%は廃業しているということがわかるのです。だからといってこの数字だけでフランチャイズのほうが存続しやすいのかを判断することはできません。
そこで、個人開業とフランチャイズ開業した場合の存続率と廃業率の違いを比較してみましょう。
1年存続していた企業 | 2年後の廃業率 | |
フランチャイズ | 61.9% | 14.4% |
個人開業 | 68.1% | 7.8% |
参考:日本商業学会「流通研究」:フランチャイズ契約が加盟店の廃業に与える影響
表からもわかる通り、廃業リスクの低い開業方法として知られるフランチャイズですが、じつは個人開業よりも高い廃業率を示しているのです。また、13年間での平均廃業率では、フランチャイズが8.6%なのに対して、個人開業は3~4%になるとされています。
2年後よりも13年後の廃業率のほうが低いのは、事業が軌道に乗り、順調に成功を収める企業が多くなることが理由にあるようです。(参考:ニッセイ基礎研所報「フランチャイズ・ビジネスの存続状況とその決定要因 」)
この数字だけをみると、フランチャイズで開業をするメリットがないように感じることでしょう。しかし、フランチャイズが廃業してしまう原因には、事業がうまくいかないこと以外の理由が大きく関わっているのです。
フランチャイズでは成功モデルを活用できるため、それに甘んじてしまい失敗に終わる方も少なくありません。こういった部分も個人開業に比べて、フランチャイズの廃業率が高い理由のひとつになるようです。
フランチャイズ経営に失敗するのは、経営者が原因というだけではありません。選ぶ業種も大きく影響してくるものです。どんな事業においても、100%成功するという方法はありません。
需要が高い業種であっても安易に加盟すると、事業の失敗を招くおそれがあるのです。ここでは、フランチャイズの業種選びで失敗した事例を5つご紹介していきましょう。
・介護事業
・スマートフォン修理
・ブームのドリンク専門店
・ラーメン店
・ハウスクリーニング
介護事業は、日本が高齢社会ということもあり、非常に需要が高い業種のひとつです。しかし介護事業の場合、一定のスタッフを確保しないと長期の経営は見込めません。
実際に介護事業の現場では、慢性的な人手不足が起きているのが現状にあります。開業できても、初期投資が回収できず廃業に追い込まれてしまうケースも多いようです。
ほかにスマートフォン修理も失敗しやすい業種の例としてあげられます。スマートフォンの普及率は高く、修理業者であれば初期投資を抑えて開業することが可能です。
しかし、実際にスマートフォンの画面割れなどが生じてしまった場合は、機種変更するというケースが多いため修理の需要は少ないのです。
また専門性の高い知識や技術が求められることもあり、フランチャイズとはいえ素人から始めるには厳しいという面もあります。さらに本部での研修などが充実していなければ、ノウハウを自分で身につけながら経営していかなくてはいけません。
若い世代に人気のあるタピオカドリンクなどを扱う飲食業も、フランチャイズ候補としては考えられるでしょう。しかし、このような一過性となりうるドリンクを専門で取り扱うのはリスクもあります。
一時的な売上の伸びは見込めても、ブームが終わったときには需要が落ち込み、長期的な経営が見込めないことがあるためです。ブームがどの程度続くのか、ブームが終わった後はどうするのかまで考えておくことが重要になります。
フランチャイズでの起業は、需要の高さと事業の成功率が比例するわけではありません。このため、フランチャイズ加盟する業種は、慎重に選ぶことが重要ともいえます。
国民食といえるほど人気のあるラーメン店も、フランチャイズで開業する方は多くなっています。開業資金も少なくすむため、開業しやすい事業のひとつです。
しかし、ラーメン人気が高まるにつれて全国に店舗が増え、競争の激しい業界になっています。そのため、競争が激しくなるにつれて廃業率も高くなっているのです。
ラーメン店が廃業してしまう原因としては、近くにライバル店が出店したことによる売り上げの低下や立地の悪さが多くあげられます。上記のドリンク専門店と同じように、人気があるからといって必ずしも成功するわけではないようです。
ドリンク専門店やラーメン店とはまた違った技術の求められるハウスクリーニングでも、さまざまな失敗事例があります。ハウスクリーニングで多い失敗事例としては、顧客を満足させるサービスを提供できないことがあげられるようです。
知識や経験のない人でも始められるフランチャイズですが、ハウスクリーニングの技術を短期間でマスターするのは難しいものです。そのため、十分なサービスを提供できない状態が続くことで、売り上げが落ち込んでいき、最終的には廃業してしまうことになるでしょう。
フランチャイズで失敗する原因には、業種に関係なく共通する8つの原因があります。フランチャイズを長く続けて成功させるためにも、この共通の失敗する8つの原因も理解しておきましょう。
(1)経営を学ばない
(2)本部のアドバイスを聞かない
(3)どんぶり勘定
(4)資金不足
(5)身の丈に合っていない
(6)無計画に店舗を増やす
(7)流行りに乗っかっているだけ
(8)加盟先のリサーチ不足
フランチャイズで開業するというのは、本部の下につくということではなく、あくまでも事業主(経営者)として事業を始めるということです。そのため、本部に頼ってばかりで自分で経営を学ばないことが、フランチャイズで失敗する大きな原因となりえます。
本部の成功モデルを活用できるからといって、必ずしも同じように成功するとは限りません。本部とまったく同じ条件の場所や環境ということはないため、ご自身の開業した場所や環境に適した経営をしていく必要があります。
こういった理由からフランチャイズであっても、本部の成功モデルを参考にしつつ、ご自身でも経営を学んでいくことがとても大切になるのです。本部に甘えすぎずご自身が経営者であることを自覚することが、フランチャイズ成功には必要不可欠といえるでしょう。
フランチャイズで開業することのメリットにもあげられる「本部からのアドバイス」ですが、これを聞かないことが失敗する原因になることもあるようです。フランチャイズにはスーパーバイザー(相談役)が各店を巡回し、アドバイスをしてくれる本部があります。
業界で実績を築いてきた本部からのアドバイスは非常に有益なものです。しかし、本部がいくらアドバイスをしても一向に聞き入れず、独走して失敗してしまうオーナーもいるようなのです。
加盟店は自身で試行錯誤することも必要ですが、本部のアドバイスを聞かないのでは加盟した意味がありません。ロイヤリティを支払って得るパッケージは、開業後の経営のアドバイスも含めて価値のあるものです。
アドバイスが100%正しいとは言い切れませんが、本部のアドバイスを参考にし、ご自身の経営状況にあった対処をしていくのがよいでしょう。
業績が右肩上がりの会社でも、どんぶり勘定のせいで黒字倒産に陥ることがあります。売り上げがあると経営は大丈夫だと過信してしまいやすいものです。しかし、どんぶり勘定でずさんなお金の管理をしていると、いくら表面上は黒字に見えても実際には違うということも少なくありません。
フランチャイズも同じで、どんぶり勘定で失敗してしまうオーナーもいます。収支管理を怠っていると、いくら売り上げがあっても資金繰りが苦しくなってしまうものです。売り上げだけを見てうまくいっていると思うのは勘違いで、実際は経費が多くかかって経営が苦しい状態というのはよくあることです。
どんぶり勘定をしてしまうのも経営を学んでいないのが原因のひとつで、経営者としての自覚のなさが失敗を生みます。経営を学んでいれば、そうしたいい加減な収支管理はしないでしょう。しっかりと経営を学び、どんぶり勘定をしないこともフランチャイズで成功するためには必要なことです。
どんぶり勘定でいい加減な資金繰りをしていると、そのうち資金が底をついて経営難に陥ります。資金不足は廃業の大きな要因のひとつで、とくに開業して事業を軌道に乗せるまでの資金繰りが将来を左右するのです。
フランチャイズでは本部に支払うロイヤリティが必要になるため、毎月のランニングコストに組み込んでおかなければ資金が足りなくなって失敗します。ほとんどの方が自己資金と融資で開業資金を準備すると思いますが、多めに用意しておくのが安心でしょう。
融資を受けるのにも自己資金が多いほうが有利なので、開業を目指すなら資金を貯めておかなければなりません。開業後は事業の経費だけではなく、生活費も必要となります。
開業してすぐに利益を得られるわけではないので、安定して収益を得られるようになるまでの生活費を用意しておかないと事業を続けていけません。
フランチャイズは比較的早い収益化が期待できますが、状況や環境によっては時間を要します。1、2年は貯金を崩しながら生活することを覚悟し、それに必要なだけの資金を用意しておきましょう。
フランチャイズ・独力のどちらで開業するとしても、身の丈に合っていないと失敗する可能性は高くなります。目標を高く持つのはよいことですが、今の自分の能力を大きく超えた事業を選ぶのはリスクが高いものです。
ハウスクリーニングでの失敗事例からもわかる通り、十分なサービスを提供できないといったことも考えられます。フランチャイズで成功しているオーナーは、自分に合った事業を選び、経験を積んで経営者として成長することで収益を伸ばしているのです。
最初から高望みするのではなく、現状の自分の能力を客観的に分析し、これならできるというビジネスを選ぶことが成功する可能性を高めることにつながります。より大きな成功を収めようと思うのであれば、まずは目の前のビジネスを成功させてからでも遅くはないでしょう。
フランチャイズの店舗を無計画に拡大して、結果失敗してしまうオーナーも少なくありません。増やした店舗がすべて成功すれば大きな収益に期待することができます。しかし、はじめの廃業率からもわかる通り、1店舗でさえ安定した収入を得るというのは簡単なことではありません。
大手のチェーン店だからといって例外ではなく、店舗拡大にはリスクが伴います。そのため、今持っている店舗の売り上げが順調だからといって、新しく出店する店舗が同じように成功するとは限りません。
ブランド力に頼った店舗拡大は非常に危険で、立地・競合・需要など、複数の要因を満たしてはじめて出店に踏み切るものです。売上を過信して無計画な店舗拡大はしないようにしましょう。
流行りというのは飽きられるのも早いものです。人が集まっているときはこれが続くものだと勘違いしてしまいますが、一時的な流行りは必ず終わりが来ます。「一昔前はあんなに人気だったのに今は全く話題にならなくなった」という流行りものは数知れません。
フランチャイズでも流行りに乗っかって開業したものの、ブームが過ぎて廃業せざるを得なくなったケースが多く存在します。流行っているという理由だけで開業するとブームの終焉と共に廃業せざるを得なくなってしまうでしょう。
もっとも危険なのは爆発的な流行で売り上げが急速に伸びたため、店舗を拡大するケースです。店舗拡大に要した費用を回収する前にブームが終わってしまうと、大きな赤字が残ってしまいます。結果、閉店しか選択肢がなくなってしまうのです。
そうした事態に陥らないように、一過性の流行りに乗っかって開業するのはやめておきましょう。ブームに乗って開業するというのもひとつの手段ではありますが、その後の展開についてもしっかりと計画しておくことが大切です。
フランチャイズ契約する前には、加盟先のリサーチをしておくことも欠かせない重要なポイントです。加盟先をあまりリサーチせずに加盟してしまい、毎月のロイヤリティが高すぎることが原因で、廃業してしまうという事例もあります。
また、ほかのケースでは、契約内容が原因で本部とトラブルが起き、訴訟にまで発展するケースもあるようです。ひとりの経営者として考えていくことも大切ですが、フランチャイズでは、本部と交わした契約や条件に従わなければならない部分もあります。
そのため、ロイヤリティはもちろんですが、それ以外の部分のリサーチも必ずおこないましょう。契約後に後悔しても後戻りすることはできません。本部と良好な関係を築きフランチャイズで成功するためにも、しっかりと加盟先のリサーチをするようにしてください。
フランチャイズで開業するには、失敗事例やその原因だけでなく、失敗した場合に考えられるリスクについても知っておかなければなりません。失敗するとわかっていて開業する人はいないと思いますが、絶対に成功すると言い切れない以上、十分に考えられる可能性です。
ここでは、とくに大きなリスクを3つに絞ってご紹介しています。業種によっては、ほかにもたくさんのリスクが考えられるため、もしリスクを負う覚悟ができないという場合には、フランチャイズビジネスはやめておいたほうがよいかもしれません。
フランチャイズや個人開業のどちらであっても、失敗したときのリスクを知り、そうなる可能性があるという覚悟を持って事業を始めることが大切です。
・中途解約なら違約金が発生する
・手続きや後処理に時間と労力がかかる
・負債を背負うこともある
フランチャイズで開業する場合、基本的に一定の契約期間が設けられています。そのため、廃業などの理由によって中途解約する場合、本部に違約金の支払いが発生することがあるようです。
廃業するほどではないにしろ、利益がでない状態であっても、中途解約には違約金が発生することになります。なかには違約金が高すぎて支払えず、契約満期まで無理をしながら経営を続けなくてはいけないケースもあるようです。
事業に失敗したときは、廃業の手続きとともに顧客などへの対応が必要になります。たとえば介護施設などで顧客を抱えている場合は、利用者にあらかじめ告知が必要で、行政への手続きもしなくてはいけないのです。
顧客が多いほど労力がかかり、謝罪して回ることも必要になるなど、起業の準備以上に大変かもしれません。こちらも中途解約と同じように状況次第では、赤字経営を続けていかなければならないこともあるようです。
店舗の改装費など開業費を回収する前に廃業してしまえば、その分の負債を抱えることになります。銀行などにお金を借りて赤字経営を続けていれば、さらにその分の負債もご自身で背負わなければなりません。
そのため、フランチャイズで失敗するということは、少なからず負債を背負リスクがあるということです。だからといって失敗をおそれず過ぎてもよくはありませんが、少なくともこういったリスクがあることは肝に銘じておくことをおすすめします。
フランチャイズで開業するということは、本部の成功モデルを参考にノウハウやサポートを受けることで、成功する確率を高めるものです。しかし、フランチャイズであっても成功するかどうかを決めるのは、最終的には自分次第になります。
いくら本部の提供するノウハウが優れていたとしても、加盟先が経営を学ばず、どんぶり勘定で収支管理をいい加減にしていれば、ほぼ確実に失敗することでしょう。
フランチャイズで成功する人は、本部からのアドバイスやサポート受けながら、自分で創意工夫しながら売上を伸ばす努力をしています。本部はあくまでも経営をサポートするのが役割で、事業をおこなうのは自分自身です。
そのため、経営者としての自覚を持ち、本部からのアドバイスを素直に聞き入れられる人は、成功する可能性が高いといえるでしょう。
事業に失敗しないためには、さまざまな視点で細かく分析することが重要なポイントです。先にも述べたように、身の丈に合っていない業種や自己資金が足りない状態で起業してしまえば、失敗するリスクは高くなるものです。
それを防ぐためには、自己分析することのほか、事業全体の将来性などをしっかり見定めなくてはいけません。また、フランチャイズの経営において大切なのは、本部と良好な関係を築きながら経営していくことです。
ただし、本部からのアドバイスを受け入れるばかりではいけません。相互にメリットがあることならば、ときには意見しながら切磋琢磨していくことも、長く経営を続けるには大切なことといえるでしょう。
事業に失敗するということは、決してよいことではありません。しかし、失敗体験をした人としていない人では経験値が異なり、失敗することでしか得られないこともたくさんあります。大切なのは「失敗した経験」を次にどう生かせるかです。
一度でも事業に失敗すると、自信をなくして同じことを繰り返してしまうのではないかという恐怖心にかられるかもしれません。しかし、失敗から学び一歩前に踏み出すことができれば、新しい景色が開けるといえるのではないでしょうか。
フランチャイズでの開業を検討されている方は、契約方法や条件を確認する前に、失敗する確率やその原因、失敗後のリスクなどを知っておきましょう。業種ごとに失敗に陥りやすい原因は異なりますが、多くの部分で共通していることもあります。
失敗を招きやすい原因を知り、開業前からそれに対する対策を考えておくことで、成功する確率を大きく高めることができるでしょう。また、絶対に成功する事業というものはないので、失敗した場合のリスクを知り、それ相応の覚悟を持っておくことも大切です。
こういった過去の失敗事例からたくさんのことを学び、リスクを背負う覚悟ができたら、加盟先のより具体的なリサーチを始めていきましょう。リサーチをするときは、実際に利用してみたり、直接問い合わせてみたりするのもよいですが、まずは複数の加盟先の資料請求からしてみてはいかがでしょうか。
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