飲食店経営者必見！飲食店の売上を上げるための基礎知識を解説します

最終更新日：2023年11月10日

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売上を上げることはどんな商売にとっても重要で、最大の課題でしょう。とくに飲食業界は競争が激しく、うかうかしていると売上が不安定になりがちです。飲食店の売上を上げ、安定させるにはどうすればいいのでしょうか。

そんな悩みを解決するには、まず飲食店の売上を上げるための考え方や、売上と費用のバランスを理解する必要があります。このコラムでは、売上を上げるためのポイントを解説します。飲食店を経営している方や、これから飲食店を開業しようと計画中の方は、ぜひご覧ください。

1.売上は店の“坪”で考える！売上の考え方
2.飲食店運営にかかる費用を知ろう！
3.ターゲティングが最重要！売上を上げるポイント
4.強力なブランド力は集客への近道！
5.まとめ

1.売上は店の“坪”で考える！売上の考え方

飲食店での売上を考えるとき、「坪売上」という言葉が使われることがよくあります。あまり聞きなれない言葉だと思いますので、少し解説しておきましょうか。坪売上とは簡単にいえば、お店の面積1坪あたりの売上ということです。

飲食店は、お店の規模によって売上がまるで違ってきます。カウンターの数席しかないラーメン屋と、100席以上もあるレストランの売上は比べようがありません。

お店の規模が大きくなるほど、売上も多くなるのが当然です。しかし、売上があるからといって、利益がでているとはいい切れません。そこでお店の1坪あたりの売上を求めることで、お店が本当に利益を上げているのかどうかを知ることができるのです。

一般的には坪売上はひと月ごとで求められ、坪月商と呼ばれます。坪月商が15万円～20万円を維持できていれば、安定して利益が上がっているといえるでしょう。

坪売上がわかれば、お店の規模に対して現時点の売上が適正かどうかわかるのです。坪売上は飲食店の売上予想を立てるうえで、ひとつの目安となりますよ。

また、飲食店が売上を伸ばすには、売上予測を出すことが効果的です。売上予測は、次のような計算式で求められます。

【売上予測の計算式】
売上＝席数×満席率×回転率×客単価

満席率とは平均してどれだけ席が埋まっているかという割合です。回転率はひとつの席を1日何人のお客さんが使うかという数字になります。客単価はお客さんひとりあたりが使う金額ですね。これらの数字は変動しますので、3つのパターンを想定して計算します。

お店がうまくいっていないときの最低限の売上、通常時の売上、そして達成したい目標としての売上の3つを求めておきましょう。売上予測を求めることで、売上を伸ばすために必要なことを整理することができます。

満席率が低いならば集客に力を入れ、もっとお客さんを入れなければなりません。回転率が悪ければキッチンやホールの運営を見直し、料理の提供時間を短くするようにします。客単価は商品を見直したり、新商品を開発したりすることで改善できるのです。坪売上や売上予測を使って、常にお店の状態を確認しておきましょう。

2.飲食店運営にかかる費用を知ろう！

飲食店では売上だけでなく、営業するのに必要な費用も考えなければなりません。売上から費用を差し引いたものが、純粋な利益になります。売上が高くても、費用が高ければ利益は少なくなるのです。では、飲食店で毎月かかってくる費用にはどんなものがあるのか見てみましょう。

・人件費

飲食業界は、とくに人件費が高くなる傾向にあるようです。人件費をいかに切り詰めるかが、飲食店の課題のひとつでもあります。人件費の総額が売上の30％以内におさまるように調節するのが目安です。

・食材費

飲食店には当然、日々営業するための食材が必要です。廃棄ロスの出ないよう、適切な在庫管理をしましょう。

・家賃

家賃も大きな経費のひとつです。お店の売上の10％以内におさめるのが適正といわれています。

・水道光熱費

調理で水や火をたくさん使う飲食店は、水道代やガス代も高くなりがちです。

・消耗品費

お客さんが使うナフキンやテーブルを拭くふきんなど、飲食店では毎日大量に消耗品を使います。

・宣伝広告費

お店の宣伝にはさまざまなものがあり、方法によっては莫大な費用がかかる場合もあるのです。

・ロイヤリティ

フランチャイズ加盟している場合はロイヤリティもかかってきます。

お店の規模が大きければ大きいほど、これらの費用も高くなってくるでしょう。家賃やロイヤリティといった固定費は開業してからでは動かしようがありませんので、開業前にその金額が適正かどうか判断することをおすすめします。売上予測をもとにそれぞれの費用の適切な金額を算出し、その範囲におさまるよう費用を切り詰める工夫をしていく必要があります。

3.ターゲティングが最重要！売上を上げるポイント

飲食店の売上を上げるためには、集客を増やす必要があります。集客を増やすためには、ターゲティングが重要です。

お店にきてほしいお客さんの年齢、性別、職業などを絞り込み、それにあわせてお店の雰囲気や商品を作っていくことをターゲティングといいます。なんとなく自分の好きなようにお店を作っていたのでは、お店のコンセプトがぶれてしまいます。どんなお客さんに来てほしいのかを明確にすることでコンセプトが固まり、お店の個性にもなるのです。

ターゲティングをするためには、まず市場調査をおこないましょう。お店を出したい地域にどんな人が住んでいるのかを調べ、その中からターゲットにできそうな客層を探します。そして、その客層がよく通りそうな場所にお店を構えるのが理想的です。飲食店ではお店の立地がもっとも重要だともいわれています。

ターゲティングをおこなうことで、誰にでも通用するような当たり障りのないサービスではなく、そのお客さんをピンポイントで狙ったサービスをすることができます。お客さんが「このお店は自分にあっている」と感じてくれれば、ターゲティングは成功です。