最終更新日:2023年11月10日
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在庫というと販売店などをイメージすることが多いかと思いますが、在庫管理はどんな業種でも必要です。たとえば製造業でも、作った製品が売れずに残っていたり、使えない部品が大量に余っていたりすれば、それは過剰在庫、不良在庫になります。
このコラムでは、企業において在庫管理がいかに重要で、在庫管理を徹底すればどんな利益があるのかということを解説していきます。
在庫は販売すればお金になる、会社の財産です。しかし過剰に在庫を抱えてしまうと、会社に損失を与えることになりかねません。
過剰な在庫を抱えることにはさまざまなリスクがあります。在庫を保管しておくには、まずそのための場所が必要です。その場所を管理するのにも費用がかかりますし、在庫を運んだりする人件費も発生します。売れるかわからない在庫をただ置いておくことに、費用を使うのはもったいないことです。
在庫をどうにかお金に変えようと、価格を値引きして販売したりすると、利益が少なくなってしまいます。それでも売り切れなかったときには、廃棄処分のための費用を支払うことにもなるのです。これはまったく損害でしかありません。
一方、もしも在庫が少なかった場合、商品が売れたら売り切れになってしまいます。在庫があれば買ってくれたかもしれないお客さんを、逃がしてしまうことになるのです。
在庫管理の重要性を理解していないと、会社の利益を減らし、経営を圧迫し、損害さえ出してしまう恐れがあります。ですからどんな事業にとっても、在庫管理が必要なのです。
在庫は、実在庫と理論在庫の数を合わせなければなりません。実在庫とは、実際にある在庫のことです。仕入れた数と売れた数を計算して、理論上これだけ残っているはずという在庫の数を、理論在庫といいます。実在庫と理論在庫の数にずれが生じているということは、在庫管理がしっかりできていなかったということです。
実在庫と理論在庫が合わない原因としては、まずは在庫数や売上数のカウントミスがあります。また、商品の紛失や盗難も考えられるでしょう。在庫の保管場所の管理が徹底されていないと、いつの間にか数が減っていたり、場所が変わっていたりということもあり得ます。廃棄などの処分をしたのに、それを記録していなかったということもあるかもしれません。
どんぶり勘定で管理をしていると、在庫を正確に把握できなくなってしまいます。正確な在庫管理をするには、こまめに実在庫と理論在庫を照らし合わせることが必要でしょう。ずれに早く気がつけば、原因を調べてすぐに対策を取ることもできます。実在庫と理論在庫がずれるのを防ぐには、在庫管理に関するルールをしっかりと決めておくことが必要です。
在庫を正確に把握するには、在庫管理に関するルールを定めることが有効です。「棚管理」が在庫管理の基本になります。棚は在庫を収納するための棚です。この棚を使って、在庫を上手に管理していく手順を説明します。棚管理は、在庫の家を作ってあげるようなものです。
まず、棚で管理するものを決めます。棚に入れるものの大きさや量によって、棚のサイズや数を調節しましょう。
それぞれの棚、棚の段、仕切りごとに番号を振り、棚の位置を明確に区別できるようにします。その番号を棚の見やすい位置に、札などで表示しておきましょう。在庫の家に住所をつけ、表札をつけてあげるわけですね。
それぞれの管理物をどの棚のどの位置に収納するのかを決めていきます。管理物それぞれが住む家の住所を決めてあげましょう。
すべての管理物が収まったら、その管理物がどこにあるのか、一目でわかるような表を作りましょう。在庫たちが住む町の地図を作るのです。
このような手順で在庫管理のルールを作成しましょう。在庫をある程度カテゴリーに分けてまとめて配置することで、ほしいものがあったときに探す手間と時間が減り、業務の効率もよくなります。どこに何があるか決まっているので管理がしやすくなり、在庫のカウントミスや紛失を減らすこともできるのです。
大きな会社になればなるほど、在庫の量も多くなります。それだけ在庫管理に手間がかかってしまうのです。効率的に在庫管理をするには、在庫の出し入れを把握できるシステムを作ることです。在庫にバーコードを貼るなどすれば、在庫数を確認するのが楽になります。近年では、無線ICタグを使って遠隔から一括に在庫をカウントできるシステムなどもあるようです。
在庫管理のポイントは業種によっても変わってくるようです。小売業では多くの場合、その商品ごとに在庫数が決められています。売上予測をもとに、常に確保しておくべき在庫の数を決め、売れた分を仕入れていくのです。そうすれば、常に適正な在庫数を保っていられます。また、コンビニなどは、1日に数回仕入れをすることができるシステムが多いです。仕入れをこまめにすることで、売り切れがあってもすぐに対応できるので、在庫の量を最小限にすることができます。
飲食業の在庫管理はとてもシビアです。もしも在庫の食品の期限が切れてしまった場合、商品を廃棄してしまうロスが発生します。しかも予備の在庫がなければ、品切れでお客さんを逃してしまうチャンスロスも同時に発生してしまうのです。そのため、飲食業では在庫の数だけでなく、賞味期限や使用期限にも気を配らなければなりません。保管方法や使用する順番にも注意が必要です。
過剰在庫は抱えている時間が長いほど、会社に不利益をもたらします。商品は時間とともに劣化していきますし、新しい商品が売り出されればさらに売れる機会を失ってしまうのです。置いてあるだけで費用を生み出し、利益になることのない不良在庫は、一刻も早く処分してしまいましょう。
小売業の場合、値引きセールを開催する手段があります。大幅に値引きをすれば、多少劣化していたり、型落ちしているものでも買ってくれる可能性は高いです。
リサイクルショップなどに買取ってもらう方法もあります。お店によっては引き取りにきてくれる場合もありますし、企業の在庫処分専門の買取業者もいるので、検討してみましょう。それでも残っている在庫は最終的には、廃棄処分するしかありません。廃棄するには費用がかかることもあります。
在庫を処分するときには、「1年間売れないものは廃棄する」といったような基準を決めておくことで、処分する踏ん切りをつけることができます。せっかく作ったり買ったりした商品を、みすみす捨ててしまうのは惜しいものです。しかし、そのまま抱え続けていても、会社の経営を圧迫するだけでしょう。不良在庫を思い切って処分することも、会社にとって重要な在庫管理の一部なのです。
在庫は過剰に抱えすぎると、管理費用や無駄な人件費を生み出します。適切な在庫の量を維持し続けるには、棚管理を利用して実在庫と理論在庫のずれを防ぎましょう。ルールを決めて徹底することが、在庫管理の基本です。在庫の出し入れを正しく把握できるシステムを作り上げれば、在庫管理は楽にできるようになるでしょう。
残しておいても利益にならない在庫は、明確な基準を決め、見切りをつけて処分してしまうのが得策です。費用がかかってしまう廃棄処分は損失にしかなりませんので、できる限りお金に変える工夫をしていきましょう。
フランチャイズに加盟している場合、本部が適切な在庫管理のノウハウを教えてくれます。フランチャイズによっては、不良在庫を引き取ってくれる場合もあるようです。在庫管理で心配なことがあるのであれば、本部のアドバイザーに相談することができます。アドバイザーはその経験や本部の所有するデータをもとに、的確なアドバイスをくれるでしょう。
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