美容室経営は助成金でもっとよくなる！ 美容室が利用できる助成金は？

最終更新日：2023年11月10日

美容室の開業には、目安としておよそ1,000万円は必要だといわれています。また、テナントの家賃や設備の管理費、人件費などといったランニングコストも必要です。開業時の資金調達、運営のための資金繰りは経営者をいつも悩ませていることでしょう。大変な経営者の方々のために、世の中には助成金という制度があります。

助成金は、国が企業に対して資金面の支援をしてくれる制度です。助成金を利用すれば、美容室の経営も楽にできるようになるかもしれません。このコラムでは、美容室向けの助成金の種類や特徴、助成金を申請するときの注意点などを解説します。

• 1.助成金は受給のハードルが低い！
• 2.助成金は返済の必要がない！
• 3.美容室が受給しやすい助成金は多い！
• 4.助成金の手続きは複雑？助成金受給時のポイント
• 5.補助金や融資の場合も受給ならフランチャイズが便利！
• 6.まとめ

1.助成金は受給のハードルが低い！

美容室を経営していくのにはさまざまな費用がかかり、そのための資金を用意する必要があります。もしも資金が足りない場合には、金融機関からの融資を受けるという方法が考えられるでしょう。融資を受けた資金は当然返済しなければなりませんので、融資を受ける際には厳しい審査があります。

とくに銀行などはこの審査が非常に厳しく、経営の安定している大企業にしか融資をしてくれないこともあります。個人の美容室でまだ開業したばかりの場合、金融機関の審査を通過するのは難しいことが多いかもしれません。

そこで、登場してくる手段が助成金です。主に厚生労働省などが地域の雇用を促進することを目的として、企業に資金を援助してくれるのが助成金です。助成金は融資を受けるよりも、高い確率で受給できます。

助成金を受給するためには、いくつかの条件をクリアすることが必要です。助成金は主に企業や労働者が毎月支払っている雇用保険料でまかなわれています。そのため、労働保険に加入していることが条件のひとつです。雇用保険と労災保険をあわせて労働保険といいます。

助成金は雇用を促進するのが主な目的です。積極的に人を雇ったり、職場の環境を整えたりといった国の政策に貢献する取り組みをすることも重要な条件になります。これらの条件さえクリアしていれば、もちろん美容室でも助成金をしっかり受け取ることができるのです。

2.助成金は返済の必要がない！

受給できる確率が高いということのほかにも、助成金には、たくさんのメリットがあります。ここでは美容室が助成金を利用することのメリットを、紹介していきましょう。

・返済不要

助成金は国からの援助ですので、返済しなくてもいいのです。なんといっても無償でお金がもらえるのですから、これ以上のメリットはありませんね。利用しない方が損といってもいいかもしれません。

・人材を確保できる

助成金は主に雇用促進を目的としています。そのため、助成金を受け取る条件には、労働者にとってメリットのあることが多いです。雇用の条件をよくしたり、職場の環境を整えたりすることによって、多くの人材を確保することができます。研修をおこなう費用などに使えるものもあるので、優秀な人材を育てることもできるのです。優秀な人材を安定して雇用できれば、お店の経営も好調になっていくでしょう。

・社会的信用をえられる

助成金の条件をクリアできたということは、労働者にとって快適な環境が整った職場だと国に認められたということにもなります。このこと自体が、社会的な信用につながるのです。もしも次に金融機関から融資を受けるときなどには、企業としての信用を示すひとつの証拠として利用することもできるでしょう。

3.美容室が受給しやすい助成金は多い！

メリットのたくさんある助成金ですが、とくに美容室向けの助成金などはあるのでしょうか。美容室が受給しやすい助成金を、いくつか見ていきましょう。

・トライアル雇用助成金

その業種の経験がない人など、就職することが不利とされる人を、一定期間試しに雇用することで受け取れる助成金です。試用期間内に雇用主と求職者の同意があれば、引き続き雇用することができます。雇用主は求職者の適性を、求職者は職場の環境を確かめることができる制度です。

・特定求職者雇用開発助成金

高齢者など、就職することが難しい人を雇用している場合に受け取ることができます。事務や清掃など、細かい雑用などをしてくれる従業員がいてくれれば、ほかの従業員の作業効率も上がるでしょう。

・人材開発支援助成金

技能研修などの人材育成制度を作り、継続して実施していることで受け取れます。従業員の技術を高め、お店の評判を上げるのに役立つでしょう。

・キャリアアップ助成金

アルバイトなど、非正規雇用の従業員を、正社員に採用したときなどに受け取れる助成金です。アルバイトでも研修を受けられたり、社会保険に入れるといった環境を整備することでも需給出ます。

4.助成金の手続きは複雑？助成金受給時のポイント

美容室でも助成金にはさまざまな使い道があります。ぜひとも利用したいところですが、受け取るための手続きがなかなか複雑だったりもします。申請する助成金の種類によって、提出する書類や申請の手順が変わってくる場合もあるのです。

申請する前に各地域の労働局やハローワークなどで確認しておくのがいいでしょう。また、助成金の種類によって提出先や問い合わせ先も変わる場合があります。まずは厚生労働省のホームページなどを見てみるのがおすすめです。

多くの場合、助成金を申請する際には実施計画が必要になります。助成金の受給に必要な条件を、どのようにして満たしていくのかという計画を知らせるわけです。実施計画が審査を通過したのち、その計画を実施します。助成金の中には継続した実施が条件になっていることもありますので、条件を完全にクリアするのには期間がかかるのです。

そのような審査をすべてクリアした後、今度は支給申請をします。それからやっと助成金を受け取れるというのが、基本的な流れのようです。

注意点は、助成金は基本的に後払いになるという点です。条件を満たし、計画を実施した上で、そのために使った費用を返してくれるわけですね。

5.補助金や融資の場合も受給ならフランチャイズが便利！

企業の資金調達の方法には、助成金のほかに補助金もあります。補助金も同じように国から資金を援助してもらえる制度です。ただ、助成金に比べて審査の難易度がやや高いといわれています。また、日本政策金融公庫などの公的金融機関から融資を受ける方法もあるでしょう。日本政策金融公庫にも、銀行ほど厳しくはありませんが、やはり審査があります。

個人で開業している美容室の経営者にとって、こういった厳しい審査を通過することはなかなか困難です。しかし、フランチャイズに加盟すれば、有利に資金調達ができる場合があります。

助成金の場合、雇用を促進することが目的のものが多いため、基本は人を雇うことが必要です。しかし個人の場合、求人広告などを出す費用がそれほどかけられないことが多いと思います。フランチャイズなら、本部でまとめて求人を出してくれることもあるので、求人面で有利です。積極的に人を雇っていれば、助成金を申請できる機会が増えるでしょう。

また、大きな企業のフランチャイズ傘下にいることは、社会的信頼にもなります。補助金や金融機関からの融資を受ける際の審査で、この信頼が有利に働くこともあります。

さらに、フランチャイズ本部の経験豊富なアドバイザーは、資金調達の方法についてもよく知っているでしょう。助成金を申請するための条件や手続き方法についても、アドバイスをもらえるかもしれません。美容室で助成金などの資金調達の方法がよくわからないという方は、フランチャイズを検討してみてください。

6.まとめ

助成金は厚生労働省などの機関が、企業に資金を援助してくれる制度です。助成金は条件をクリアすれば受け取ることができ、しかも返済する必要がありません。助成金を利用することで、人材を確保し、優秀な人材に育てることができます。また、助成金を受給したこと自体が、社会的信頼にもつながるでしょう。

トライアル雇用助成金やキャリアアップ助成金など、美容室向けの助成金もいろいろあります。厚生労働省のホームページなどで、利用できそうな助成金がないかチェックしてみてください。

助成金をはじめとした資金調達をしやすくするには、フランチャイズに加盟することをおすすめします。とくに雇用が条件であることが多い助成金には、雇用にも強いフランチャイズが有利でしょう。補助金や金融機関の融資を受ける際にも、安定したフランチャイズに加盟していることで審査を通りやすくなる可能性があります。本部の経営ノウハウやアドバイスを利用することで、美容室の経営も安定させていくことができるでしょう。

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