最終更新日:2023年11月10日
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雇われない生き方の対極にあるのが雇われている生き方の代表格であるサラリーマンです。サラリーマンと言えば、長く一つの会社に勤めて定年退職で多額の退職金を貰う生涯に渡って安定した生き方というイメージがありましたが、現在は長引く不況や世界情勢の変化などで、そうとも言い切れなくなってきています。
そんななか、雇われる生き方でも安定が得られないのであればと、人に雇われずに自分らしく働きたいと思う人が増えてきています。
雇われている人と聞いてまず頭に浮かぶのがサラリーマンです。雇われない生き方とは違って、決まった会社で安定して働いているので安心なイメージがあります。しかし一昔前とは違い、サラリーマンといっても『期限の定めの無い』正社員だけでなく、次の更新でどうなるかわからない『期限の定めのある』契約社員や派遣社員も増えてきており、生涯に渡って長く安定して働けるとは言い難い状況になっています。期限の定めの無いサラリーマンであってもリスクが無いわけではなく、働く時間と場所に制約がある点、通勤時間によるタイムロス、転勤などの問題もあります。かつての定年まで勤めて退職金を貰うというモデルケースも現在は確実とは言いきれず、リストラなどで人生計画に狂いが生じたり、会社自体定年まで存在するかどうかも不確実な状況です。
好景気だった昔とは違い、社員として働く会社自体も不況の影響で生き残りが必至なため、正社員を増やせず少ない人員で仕事を回すなどで、社員ひとりひとりにかかる負担も大きくなってきています。サービス残業や、社内の人間関係の問題があって会社を辞めたいとは思っても、次に仕事が見つからない可能性や、無職の間の生活費のことを考えて、倒れる寸前まで働いてもなかなか辞める勇気が持てません。そのうえ、決まった一つの会社に勤め続けることは他の世界を知らないまま終わるというリスクもあり、もし会社が倒産した場合、共倒れになるリスクも抱えていて、良くも悪くも会社次第で生き方自体が決まってしまうというのが雇われている人の生き方です。
それでは、会社次第で生き方を左右されない『雇われない生き方』とはどんなものなのでしょう。自営業や経営者も雇われていない生き方と言えますが、大半の人はまずフリーランスの立場で働くことになります。フリーランスの働き方の特徴は、働く時間や場所が自由な点、仕事量の調整や仕事自体を自分で決めることができ、自分で生き方を決められるという点が最大の特徴です。
ところで、フリーランスって何?個人事業主とどう違うの?と思う人も多いでしょう。個人事業主とはあくまで税制上の所得区分で、株式会社や合同会社など法人を設立しておらず、個人で事業展開している人を指します。フリーランスでも法人を設立している人もいるので、必ずしもフリーランスと個人事業主はイコールではありません。フリーランスとはその働き方のことをいいます。企業や団体などに雇用されているのではなく、独立して仕事を請け負っている人のことです。基本的にはクライアント先と単発の仕事ごとに契約を結ぶというスタイルとなっていますが、実際には毎回仕事があるたびに契約を交わすのではなく、まず一度に一定期間の契約を結んで、そのなかで案件ごとに発注書を受け取り、業務を行うことが通常です。職業のイメージとしては漫画家やイラストレーター、作家、カメラマン、画家などのクリエイティブ分野の職業やコンサルタント、WEBデザイナー、SE、ITエンジニア、プログラマーなどが浮かびます。ただし、たしかに自由ではありますが福利厚生は自前で対策をしなければならなかったり収入が不安定であったりするなどの守られていない厳しさはあります。
雇われない生き方の最大のメリットは『自由』であるということです。
働く時間の自由、場所の自由、仕事の裁量の自由、がわかりやすいでしょうか。その他、これは人によりけりですが、収入の増加の可能性が広がるというところと、仕事さえ続けられるスキルが維持できていれば定年退職が無いところ、副業ができるところ、人間関係のストレスが無いところなどがあります。また、自由であるがゆえにすべてを自分で決めないといけないので、結果的にマネジメントスキルは上がります。
具体的にいうと、『働く時間の自由』というのはいつでも好きなときに仕事をやっても止めてもいいということです。たとえば、子育て中のフリーランサーが、今日は午後から子どもの学校での行事があるから仕事は午前中で終わらせよう、その代わり午後にできない分は朝5時起きと子どもが寝た後の夜中に片付けようといったことも、締切りを破らない限り自分の裁量で決められます。仕事さえきちんと納期に納められれば気難しい上司のご機嫌伺いの必要もありません。あまり行きたくないのに断りづらい飲み会の誘いに悩ませられることもありません。仕事をする場所は、できる環境でありさえすれば、自宅でもシェアオフィスでも、喫茶店でも移動中の車や飛行機の中でもかまいません。この、場所と時間を自分で決めることもまた、自分で自分をマネジメントする『裁量の自由』です。仮に80歳近くなっても求められる仕事を続けられるスキルと体力がある限り、年齢を理由に自分から引退する必要はありません。あくまで顧客の守秘義務を守るという範疇さえ逸脱しなければ、副業の自由もあります。たとえば、デザイナーをしながらお店を経営しても、「仕事を1本に絞らないなんて不真面目だ!」と理不尽に怒る上司はいないのです。
雇われない生き方のメリットをあげましたが、やはり当人の持つ性格によって合う・合わないがあります。人からの指示が無いと自分で決められないタイプの人は向いていない生き方です。また、自由な半面守られていない部分が多く、ほとんどすべてが自分次第なところがあるので雇われていたほうが楽なこともあります。
雇われない生き方のデメリットとしては、まず収入の不安定さ、繁雑な税務処理を自前でやる必要があること、社会的信用度の低さ、社会保険の加入問題、ボーナスが無いといったところがあります。具体的にいえば、収入の不安定さは人によるところが大きいです。フリーランスでも常に仕事が途切れず生活が安定している人は大勢います。反面、まだ仕事が確立していないフリーランスは苦労が多いことは否めません。作家やイラストレーターなどでは本業としてのフリーの仕事以外に生活費の補てんでアルバイトをしている人もいます。仕事は自分で営業をして取って来なければなりませんから、自己PRが苦手な人も難しいかもしれません。
勤め人なら会社がやってくれている税務処理も、自力でやらなければなりません。また、収入の不安定さや、そのイメージからくる社会的信用度の低さがあります。バックに会社がついていないということで、住宅ローンなどの審査が通りにくいのです。社会保険の加入問題については、一般的な個人事業主のフリーランスの場合は確かに加入できないため国民健康保険や国民年金に加入することになり、会社にいた頃は会社負担だった半分を支払わねばならないので2倍近い額を支払うこともありますし、もし扶養家族を支える側だった場合は国保には『扶養』の概念が無いため家族全員分の保険料を支払う必要が出てきて保険料が家計を圧迫することにもなりかねません。ですが、この点については業種によっては所属できる団体(イラストレーターなら美術家協会など)の会員になったり、収入により法人化するなどして社会保険に加入する手段はあります。ボーナスに関しては確かに決まった月に貰える楽しみはありませんが、予定より儲かった分はその都度ボーナスのようなものだと考えればあまりデメリットでもありません。
会社で働くことに不満がある、働き方として自分には合っていない、他に得意分野ややりたいことがある、家庭の事情でこのまま勤め人を続けるのが困難であるなどの理由で雇われない生き方であるフリーランスになることを検討する人もいるでしょう。
しかし、やはり収入面の問題もあり、いきなり会社を辞めてフリーランスになることには不安を抱く人も多いです。そういった場合は、いきなり会社を止めて起業するのではなく、今まで通り勤め人としての仕事を続けながら『週末起業』という形でフリーランスの働き方を体験できるやり方があります。
週末起業とはどんなものなのでしょう?名前の通り『週末』及び普段本業として勤めている人が、仕事が休みの日にだけ新規に自分の『ビジネス』を立ち上げて収入を得ることをいいます。副業は誰かに雇用され、自分の時間を切り売りして時給に近い形で対価を得る、いわば『ワーク』にあたります。
週末起業として、適していると言われるのはネットを使ったビジネスです。設備投資や初期投資が少なくて済むし、肉体労働のように体力を消耗しないので週明けの勤め先の業務にも影響は出づらいです。
代表的なのはアフィリエイト、転売、クラウドソーシング、ハンドメイドショップ、アクセサリーショップ、ネット販売、セミナー開催・企画、コンサルタント業、運転代行業などが成功例としてあげられます。
自分がフリーランスに向いているかどうかというのも、会社に在籍しているうちに営業活動や地道な作業ができるかどうかというのを確かめるのも大切です。
フリーランスに向いているのは、自分のやることは自分で決めて、その責任がしっかり取れるセルフマネジメントができる人です。逆に向いていないのは誰かからの指示が無いと動けない、いわゆる指示待ち族の人や、上手くいかないことがあると状況や他人のせいにしがちな人です。待っているだけで仕事が降ってくることは無いし、日々スキルを磨かなければ仕事はすぐにライバルに取られてしまいます。日々の研鑽や情報のインプットが嫌いな人や、アウトプットが嫌いな人も向いていません。考えてばかりで行動できない人もあまり向いているとはいえません。ビジネスは『行動力』で決まるといっても過言ではないのです。
いざ雇われない生き方を目指してビジネスを始めても、いきなり初めて名刺を持って訪問営業するというのもハードルが高いですし、業種によっては自身のビジネスができる日に営業先が稼働していない場合もあります。しかし、ネットを活用すれば手軽に自分にできることを探すことができます。
今は法人や個人が個人に対して業務を発注するクラウドソーシングの紹介サイトもさまざまできていますので、WebやITの知識や技術がある人は、エンジニアやデザイナーの仕事ができます。その他にも語学がある人なら、翻訳業務、絵が描ける人ならイラストレーターやグラフィックデザイナーとしての業務、文章力があればライター業務などのクライアントを探すことができます。
また、CtoCメインのクラウドソーシングのサイト登録とは少しニュアンスは違いますが、法人クライアントがフリーランスに業務案件を紹介する派遣会社のような紹介会社もあります。ただ、こちらは常駐フリーランスを求めていることが多いため、派遣社員に近い働き方になり常駐の業務委託契約中の収入は安定していますが、フリーランスの最大のメリットである働く場所と時間の自由が失われていますので、自由を求めてフリーランスになりたいという人には向かないかもしれません。
雇われない生き方を始めるにあたって、まずは個人でフリーランスとして働くという形を取る人が多いですが、なかにはいきなり起業して経営者になるやり方を選ぶ人もいます。初めからある程度資金のある人は、起業して人を雇用し社会に貢献しつつ大きなビジネスを始めて大きな収益を狙うことも可能かもしれません。しかし、経営者になるということは、今度は倒産のリスクも抱えることになります。従業員がいる場合は経費として毎月給与を払う必要があり、確実かつコンスタントに利益を上げていかないといけません。誰も雇用していない一人会社で、税制と社会保険加入部分において法人の権利を活用するというだけなら、まださほどフリーランスと違いはありませんが、従業員を雇用する、それによって助成金・補助金を受ける、融資を受けるといった事業拡大は、万が一倒産となった場合に他者に与える影響は甚大です。個人でのときももちろんですが、経営者になることによってより拡大した全責任を自分で引き受ける覚悟を持って事業を続けていくことが必要になります。
しかし、いきなりではなく週末事業などで先に小さく事業を進めておいて、そのなかで十分な手ごたえを感じている場合にはリスクを引き受ける覚悟を持ったうえで、レバレッジを効かせた大きな事業に挑戦する価値は十分にあります。
雇われない生き方という意味ではフリーランスも経営者もさほど違いはありませんが、背負う者の大きさが違ってきます。起業したからには無茶な勝負はせず、堅実に長く事業を続けてじっくり拡大をしていくことを心掛けてください。
いくらフリーランスでの雇われない生き方が会社員などの雇われる生き方に比べて自由度が高いからとはいえ、ただ会社に行くのが嫌になった、人間関係が面倒くさいということだけでフリーランスを目指すのはおすすめできません。
フリーランスになることで得られる自由というのは、会社などの守ってくれるものが無くなることと引き換えに手に入れたものです。フリーランスとして自由を謳歌はしたいけれど、リスクや責任は負いたくないという気持ちでは続けていくことはできないでしょう。
フリーランスとして雇われない働き方をするというのは、裏を返せば『自分で自分を雇う』感覚に近いです。経営者としての視点と現場で働く労働者としての二つの立場を併せ持つ必要があります。
会社での人間関係が面倒くさいからといって、フリーランスではまったく人間関係の問題が無いかといえばそうではありません。仕事を依頼してくるクライアントも人間です。気の合う人もいれば合わない人もいます。無理難題を吹っ掛けてくる人もいるかもしれません。
もちろん、どうしても合わない相手からの仕事は引き受けないという自由も選べるのがフリーランスの自由なところではあります。しかし、自分である程度の基準値を設定しないと受けられる仕事が無くなってしまうこともないとはいえません。また、仕事が無くなるだけでなくクライアントに甚大な被害を与えるような事態になった場合は、ある程度その責任も取る覚悟が必要です。
また、雇われている会社員時代と違って有給休暇もありませんし、保険などで対策をうっていない限り休業補償や傷病手当もありません。
これは専門家に外注することもできますが、税金も自分で計算して確定申告で納めなければなりません。その際の費用はもちろん自分持ちです。
フリーランスにおける『自由』というのは、『自分のことは自己責任』という覚悟のうえに成り立つ自由なので、リスクや責任を追う覚悟が無いと成功する可能性は低くなるということは肝に銘じて、安易な気持ちでは始めないようにしましょう。
雇われない生き方を目指してフリーランスとして働き始めるにあたり大事なことは、まずできるだけ開始当初は金銭的に大きなリスクを負わない仕事を選ぶことを心掛けることです。大きく儲けるためにレバレッジをきかせようと、はじめから大量に在庫を抱えてしまったり、高額な初期投資をしてしまったりして大きなリスクを抱えるのは、よほどの勝算が無い限り非常に危険です。リスクが小さいと大きく儲からないとしても、最初はリスクを最小限に抑えた状態で小さく儲けつつ、そのなかでどれくらい仕事ができるかを確認してから、徐々にリスクを増やしていくことが大きな失敗を防ぐポイントです。
たしかに、大きく儲けるには大きくかけることも時には必要ですが、それでもまだ事業開始当初はできる限り金銭的リスクは避けたほうが賢明です。小売業などでネットショップを営む場合でも、できる限り大量の在庫を持つのは避けるべきです。読みがあたって独占的に売れたときは大きな儲けになります。しかし、読みが外れて大量に在庫がダブつくようになったら、儲けどころか赤字を抱えることにもなりかねません。特に在庫などの形のあるものは、場所が必要になりますので、自宅に置ききれない場合は倉庫代なども日々かかってしまいます。ブームが去るなどして需要が無くなったものは価格を下げてもなかなか売れず、卸値以下で売らなければならなくなることもあるのです。販売の事業をするにしても、できるだけ無在庫や受注生産などでリスクの少ないやり方を心掛けることが長く事業を続けるためには大切です。
そもそも金銭的コストがかからないものから始められればベストです。たとえば、自分の特技を活かしてクラウドソーシングなどで技術力を売るといった形です。そちらで資金を十分に増やして、余裕のある状態で大きな勝負をかけるなら痛手も少ないでしょう。
雇われない生き方を選ぶ人のなかには、「自分の好きなことや得意なことだけをやりたい!」と思って起業しようとする人もいるでしょう。しかし、世の中にニーズが無いことはいくら自分が得意なことでも、好きなことでも仕事としては成り立ちません。それでは事業として続けることのできない趣味の世界です。生きて生活するためにはどうしてもお金が必要です。好きなことや得意なことだけにこだわり過ぎて事業が続けられなくなれば、生活費のためにアルバイトをしなければならなくなるなどの雇われる生き方に逆戻りをしてしまっては本末転倒です。世の中にニーズがあるということは、より多くの人の役に立ち、事業自体が必要とされるということです。趣味の世界ではなく、雇われない生き方を続けたければ、世の中のニーズを常に感じて、必要とされる仕事をすることが大切です。
それでは好きなことを完全にあきらめろということになるかといえば、決してそうではありません。きちんと事業として成り立つ、世の中にニーズのある仕事で潤沢な資金を稼ぐことができたら、その余剰金で大きくは儲けられなくともニッチな需要のある事業であれば好きなことにこだわって少数派の顧客のニーズに応えていけば良いのです。カツカツな状態ではなく、余裕のある状態でニッチ事業を始められれば、少数派から始まってより多くの人に注目してもらえるきっかけを作ることも可能です。起業当初は世の中のニーズを汲んで、より多くの人の役に立てる事業をすることで、本当の自由を手に入れるための道筋を作ってください。
まれに上手くいく人もいるので全否定はしませんが、やはりきっかけとして、確固たる目的も無く、雇われる働き方から逃げるために雇われない働き方を選ぶというのでは、うまくいかない可能性があります。生きるために困難な状況から逃げることも時には大切です。しかし、逃げてばかりでは自己の成長につながりません。
会社内外の人間関係、仕事の重圧や煩雑さ、決まった時間や場所に通勤して働くことのストレスから逃れたいがために会社を辞めて、『自由』に働けるからと雇われない働き方としてのフリーランスを選んだとします。しかし、フリーランスとして働き始めたといっても天から自動的に仕事が降ってくるわけではありません。雇われていたときに窮屈に感じていた上司からの指示も、まったく誰からの指示も無い状態になって初めて、仕事を作り出し営業をかけて受注し、費用として毎月の社員の給与分の利益は最低限維持するということがいかに大変なことか、その状態がいかに会社から守られていた状態のうえに成り立っていたかを痛感することになるでしょう。
逃げるなとは言いません。ただ、逃げ道だけでフリーランスの道を選んだ場合、苦労するのは目に見えています。雇われても働けるけれど、雇われない生き方をするほうが自分に向いていると感じることが大切です。逃げるだけでなく、もっと前向きに『自分の特技を社会に役立てないともったいない!』くらいの気概を持って、しっかり自分の生きる道を切り開くための手段として『雇われない生き方』を選ぶようにしてください。
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