最終更新日:2023年11月10日
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オーナーになるには、開業準備だけでなく、事業を拡大していくことも覚えておかなくてはいけません。開業ができたとしても、事業が成長できなければ継続するどころか、赤字経営などによって廃業に追い込まれてしまうこともあるためです。
また、起業形態によってはコストやリスクを軽減できるため、選択肢があることも知って自分に合った起業方法を選ぶことも大切です。これから起業を検討されている方は、ぜひご覧ください。
どんな事業においても準備することは、開業後の経営を左右する重要なポイントのひとつになります。ここでは、安定した事業経営を実現させるために準備しておくべきことをいくつか解説します。
事業を立ち上げる際には、事前にリサーチをしておくことが必要です。リサーチ不足のまま起業しても開業後に集客できないことなどから、売上が伸び悩むことで経営が悪化するおそれがあるのです。まず、起業を検討するときにリサーチしておくべき項目を把握しておきましょう。
■市場調査
起業前には開業を検討している事業の市場規模などから、将来性を見定めることが大切です。例えば、人気のある商材を主力とした場合、需要があるという点ではある程度の売上を見込むことができるかもしれません。しかし、重要なのは安定した利益を継続していけるかです。
とくに流行に乗っているような一過性の商材では、需要が減少するスピードが速いケースもあります。さらに、競合の存在について把握しておくことも必要になるでしょう。また競合が多い業界への参入は、商品やサービスに差別化がないと競争に生き残れない可能性があるため注意も必要です。
■出店地域の環境
開業する業種で影響する度合いは異なりますが、事業を展開する地域によって集客数は変動します。出店する場所を人の少ない田舎町にするか、駅周辺の人口密集地にするかでも売上などは大きく変わるはずです。また、競合他社が乱立し競争が激化している地域では、価格競争や過当競争が起きやすいというリスクが高まります。
もし開業を検討している特定の地域や目星をつけている物件がある場合は、実際に足を運んでリサーチしておきましょう。通行人の量やターゲットとなる客層がどれだけ住んでいるかなどの情報を、できるだけ多く入手して出店を検討することがおすすめです。
起業にともなって調査と同じように重要なのが、綿密な計画を立てることです。とくに資金面においては運用の仕方を間違えてしまうと、一気に経営のバランスを崩してしまうおそれがあるため注意しなくてはいけません。スムーズに経営が進むように、具体的な計画を立てて備えましょう。
■経営の方向性を定める
事業経営には、何のために起業するのかというコンセプトを立てて、方向性を決めなくてはいけません。コンセプトは、提供するサービスに対して「何を」「いくらで」「誰に」「どのように」という点をひとつひとつ埋めながら考えていけば、方向性が見えてくるはずです。経営理念などの軸がないと、事業の方向性がずれやすいため明確にしておくことが必要です。
■開業資金を把握する
事業の方向性が決まったら、起業するためにどれだけの費用がかかるのかを算出しましょう。一般的に開業資金は、設備資金と運転資金の2つに分類されています。設備資金は、起業時に一時的に必要となるものです。開業後には経営を継続させるための運転資金も必要となりますが、これらの初期投資の金額は業種などで異なります。
さらに運転資金は固定費と変動費に分類でき、事業計画を立てる際には具体的にかかる費用の内訳を把握しておくことが大切です。開業資金で必要となる項目は業種によって異なり、おもに以下のような費用があります。
開業資金のおもな内訳
設備資金 | 運転資金 | |
土地や建物の不動産購入費用 賃貸にかかる保証金や敷金 内外装工事費 社用車の購入費用 機械設備の導入費用 備品 など |
固定費 | 変動費 |
地代家賃 広告宣伝費 リース料 減価償却費 人件費 各種保険料 など |
材料費 商品仕入原価 水道光熱費 運送費 販売手数料 外注費 など |
ただし、業種や業態によっては固定費と変動費の扱いが異なることもあります。例えば、従業員の雇用が社員の場合には一定なので固定費となりますが、パートやアルバイトでは変動費として扱うこともあるのです。
また設備投資に費用をかけすぎると、開業後に運転資金が足りなくなってしまうケースがあるため、バランスのよい資金運用が重要になります。経営していく中で、かかる費用をコストコントロールしていくことも大切です。運転資金の目安や計算方法などについては、以下のページもご覧ください。
〇運転資金には種類がある!必要な資金の計算方法や目安などもご紹介!
■具体的な収支予測を立てる
開業に必要な費用が把握できたら、具体的な予測を立てて計画を立てなくてはいけません。必要経費を算出して売上予測も立てながら事業計画書を作成しましょう。事業計画書は、経営後の指針にもなるため、作成後も修正をしながら経営を進めていくために必要です。
また起業時に自己資金が不足する場合は、資金調達が必要になることもあります。事業計画書は、金融機関などから融資を受ける際に審査の判断材料となります。とくに融資を受ける場合は、現実的な利益計画や返済計画が立てられていることが重要なポイントです。
予測を立てるときのコツとしては、かかる費用は多めに見積り、売上や集客数などは少なめに設定しておくことです。余裕のある予測をしておけば、もし予測値と実際の数字に差があっても修正しやすくなります。
オーナーとなって事業を経営するには、さまざまな能力が必要です。いくら資金があっても、トップに立つ人間が経営に向いてなければ事業を継続させることは困難といえます。例えば、経営がうまくいかないのを自分以外のせいにしてしまう人は、経営者として信頼されないでしょう。このためオーナーになるには、必要なスキルを知っておくことも大切なのです。
オーナーに向いていると向いていない人の違い
オーナーに向いている人 | オーナーに向いていない人 |
責任感がある 自主性があり行動できる できるための方法を考える 柔軟性があり対応力がある 向上心がある 社交性が高く人脈が多い 忍耐力がある 経営管理能力が高い など |
自分以外に責任転嫁する 他力本願で受け身 できない理由を優先させる ほかの意見を聞き入れない 変化を嫌う 協調性がない あきらめやすい お金や時間にルーズ など |
経営者に向いているかどうかは、自己分析することでわかることがあります。自分の趣味や好きなこと、逆に苦手としていることなどからも分析すると、自身の長所や欠点などを発見できるでしょう。もし自己分析が苦手というなら、周りにいる第三者にも意見を求めてみましょう。これまで自分では気づかなかった、新しい素質に気づけるかもしれません。
オーナーとなったら事業を成長させることが使命になるのは、どの業種においても共通していえることです。ただし、事業を成長させるには段階を踏んでいくことが大切です。
ここでは、事業を成長させる過程を「生み出す」「育てる」「仕組み化する」の3つに分けてそれぞれ解説していきます。
新しく事業を始めるには、アイデアが大切です。しかし、ありきたりのアイデアで事業を立ち上げても、競合との価格競争に負けてしまう可能性があります。長く経営を続けるためには、差別化できるサービスなどの強みがある「新しいアイデアを生み出すこと」が必要になるのです。
ほかにないアイデアを考えることは実際には難しいかもしれませんが、意外と身近な日常からヒントを得られることもあります。アイデアを生み出すヒントには、以下のようにさまざまな手法があるのでいろいろ試してみるとよいでしょう。
場合によっては、人のマネをしてみることもよいかもしれません。まったく同じでは法律的な問題があるため避けるべきですが、自分のアイデアを少し加えるだけでオリジナルになることもあるのです。
■アイデアを試すには副業で始めるのもおすすめ
ほかにない独創性のあるアイデアが浮かんだとしても、いきなり起業するには不安を感じることがあるかもしれません。その場合は、副業でスモールスタートしてみるのも方法のひとつです。実際に経営者の中には、副業で人脈を作り事業の認知度をあげてから本業に切り替えるケースもあります。
副業なら、本業があることから収入が一切なくなるなどの開業リスクが軽減できるほか、事業に失敗したとしても大きなダメージを受けずに済みます。また、自分のアイデアに対してどれくらいの需要があるかを試すこともできるでしょう。
ただし、副業は働ける時間が制限されることから、起業できる業種にも限りはあります。また副業は本業との両立が必要です。休みがとりにくくなるだけでなく、体調を崩してしまえば収入がなくなるリスクがあることも覚えておかなくてはなりません。
オーナーといっても自営業として経営者が自分ひとりの場合は、1日のうちに働ける時間が限られているものです。しかも自分自身が働き続けなければ、収入を得ることはできないのです。時間に制限があることからも年収を稼げる額に上限がある点では、サラリーマンと同じといえるでしょう。
もし事業を立ち上げて利益や収入を増やしたいのであれば、自分のアイデアをほかの人に提供し任せることが必要です。同じ時間内でも、複数で事業を進めることで、ひとりより効率よく収入が得られるようになります。さらに得られる利益にも上限がなくなり、「事業を育てて成長させていくこと」が可能になるわけです。
そして事業を成長させるには人材教育のスキルをはじめ、経営者としての危機管理能力や責任感も必要になるでしょう。また事業を成功させるためには、お金だけでなく人の管理なども重要な仕事のひとつです。
事業を拡大していくには、働き手の人数を増やすだけではいけません。「お金が流れる仕組みを作っていくこと」も必要になります。例えば何人かの部下がいるなら、利益の分配をどのようにするのか、誰にどの仕事を任せるのかということも考えていかなくてはいけません。
事業が順調に拡大していく中で、新しい計画を立てることや、ときには経営の軌道修正も必要になるでしょう。そのためには、事業内でコミュニケーションをとりながら人間関係を深めていくことも大切といえます。
事業のお金の流れる仕組みができれば、自分の労働量に対して多くの対価を得ることが可能になります。経営が安定すれば、さらに自分の労働負担が軽減され現場に立たなくても権利収入などを得ることができるようになるはずです。また自分が病気などをしても、収入ゼロになるリスクを抑えることもできるでしょう。
権利収入を得られるオーナーになるには、アイデアを育てて事業を成長させていく仕組みを作ることがポイントです。もちろん資金力があれば、時間をかけなくてもたくさんの人を雇用できれば、仕組み自体を作ることはできるかもしれません。しかし人との信頼関係も含めて、過程を意識しながら事業を育てていくことも大切といえるのではないでしょうか。
もし、どうしても自分のアイデアが見つからないということであれば、他人のアイデアを利用してビジネスを展開してみるのも方法のひとつです。そのひとつが、代理店オーナーになることです。
代理店は、契約したメーカーなどから商品を仕入れ、決められた価格で販売して手数料により利益を得る経営方法です。既製の商品を仕入れることで、すぐに販売して利益を得ることができます。
本来なら、商品をひとつ作るには時間や多額の資金がかかり、場合によっては知識や技術なども必要になるものです。しかし、商品開発などはメーカーがおこなうことから、代理店は、商品を生産するための手間や時間、多額の資金を投資することはありません。このため代理店は、資金面の自己負担を軽減しながら、販売やサービスの提供に専念できるのです。
ほかにも代理店の特徴としては、経営の自由度が高く複数の企業からさまざまな商品を仕入れて販売できることが挙げられます。もし売れない商品があれば、自分の好きなときに契約を解除することも可能なのです。しかし、代理店の経営はメリットばかりでなく、注意すべき点もあります。
代理店の場合、メーカーが商品の知識を提供することはあっても、販売方法などについて指導してくれるようなことはほとんどありません。自分で経験を積み重ねて、営業力や販売のノウハウなどを習得することが必要です。どうやって商品を販売していくかという方法を、自分で考えていかなくてはならない点は、代理店のデメリットといえるでしょう。
そのため、代理店の経営においても綿密な事業計画が必要になります。たとえ自分以外のメーカーが作った商品であっても、需要があり将来性が見込めるのかということを判断しなくいてはいけません。商品を販売する営業力のほかに、売れる商品を見極める能力を身につけることも必要になるでしょう。
もし経営や販売のノウハウなど専門的なスキルがなければ、売上を確保できず経営が不安定になるおそれがあります。とくに自店の周辺で量販店などの競合が同じ商品を扱っている場合には、サービスなどで差別化がされていないと競争に勝つのは厳しいかもしれません。また、商圏の近い競合で取り扱っている商品をリサーチすることも必要でしょう。
代理店で経営を長続きさせるオーナーになるには、信頼できるメーカーと契約を結ぶことが重要なポイントです。メーカーなどによっては、商品についての知識を習得できる研修をおこなっていることもあります。しかし、契約を結ぶメーカーによっては商品の提供だけで、販売サポートなどがない場合もあるため事前に確認するようにしましょう。
また、代理店以外にも自分以外のアイデアで展開できるビジネスがあります。もし、販売力や営業力に自信がないという場合は、フランチャイズに加盟して経営する方法がおすすめです。
もし、起業のアイデアがない場合には、フランチャイズ展開している企業と契約して加盟店オーナーになるのもおすすめです。中にはフランチャイズ事業自体を買収するケースもありますが、多額の資金が必要になりますし、ノウハウがない場合には事業に失敗するおそれがあります。
しかし、加盟店であれば経営のノウハウや経験がなくても、本部のサポートなどにより安定した経営が実現しやすくなるのです。ここでは、フランチャイズ経営の特徴などを解説します。
フランチャイズ経営は効率よくお金が回る仕組みができているため、自分でゼロから事業を立ち上げる必要がありません。さらに加盟店は、本部のブランド力を利用することで安定した集客を確保でき、開業して短期間で経営を軌道に乗せやすいという特徴があります。
また本部からは経営ノウハウなどが提供され、さまざまなサポートを継続的に受けることができるのです。例えば、ほとんどのフランチャイズ本部では、開業前に研修制度を設けています。たとえ加盟者が未経験の業界でも、研修を受けることで専門性の高い知識や技術などを習得してから開業にのぞむことができるのです。
加盟する本部によっても支援内容は異なりますが、開業資金の一部負担や行政への申請種類の作成代行のほか、営業に本部社員が同行してくれるサポートなどがあります。フランチャイズ経営は、資金面や経営面などのサポートが多い点において、大きな強みがある起業方法といえるでしょう。
また加盟店オーナーになった場合、開業時は経営の基本などを身につけるために、現場に入ることが必要かもしれません。しかし、経営が安定すれば人を雇用して育てることもでき、従業員に事業を任せれば権利収入を得られるオーナーになることも可能なのです。さらに多店舗経営が可能な本部なら、事業を拡大して収入をあげることもできるでしょう。
ただしフランチャイズ経営の本部では、経営方針をはじめ運営方法などがマニュアル化されていることが大半です。加盟店として経営していくには、本部の決めたルールを遵守する必要があるため、自由度が低いということも知っておかなくてはいけません。
フランチャイズ事業は、加盟する本部の選び方によって経営の行方が大きく変わってきます。一般的にフランチャイズ契約した加盟店は、加盟金のほかにも本部のブランド力などを得る対価として毎月ロイヤリティというお金を支払う義務が発生します。本部によって金額や算出方法が異なるため、契約する前にはどれくらいかかるのか把握しておきましょう。
また、ロイヤリティの金額に見合った本部サポートがあるかということもポイントです。本部によっては、ロイヤリティ金額以上に価値のあるサポートが受けられるケースもあります。しかし、加盟金やロイヤリティの金額が高く充実したサポートを受けられない場合もあるため、加盟する本部は慎重に決めることが重要なのです。
加盟店オーナーになるには、まず資料請求をして事業説明会に参加することがおすすめです。事業説明会では資料にはない情報が入手できるだけでなく、本部社員の生の声を聞くことができます。
そして、できるだけ多くの情報を集めて複数の本部を比較検討するようにしましょう。安易に加盟してしまうと、契約後に条件のよいほかの本部を見つけて後悔することにもなりかねないのです。
また、フランチャイズ展開している企業にはさまざまな業種や業態があり、副業から始められる本部もあります。開業リスクを軽減したいのであれば、小さく始めてみるのもよいかもしれません。
ここまで挙げてきたように、起業する選択肢はいくつもあります。もしフランチャイズ事業への加盟や代理店での起業も検討するなら、以下のページもぜひご覧ください。事業の特徴がそれぞれ異なるため、違いについても知っておいたほうがよいでしょう。
〇フランチャイズと代理店の特徴やそれぞれのメリットやデメリットをご紹介!
起業を成功させるためには、事業を成長させる過程を知って自分を客観的に分析することも大切です。その中で自分に合った起業方法を選択して、経営が長く続けられるオーナーを目指すようにしましょう。
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