加盟前に知っておきたいフランチャイズの最低保証制度の活用方法

最終更新日：2023年11月3日

• 最低保証制度とは？
• 最低保証制度を上手に活用する
• 最低保証制度に期間がない場合
• 最低保証制度に期間がある場合
• 最低保証制度は経営・スキルを身につける期間

フランチャイズ本部を選ぶ際、最低保証制度があるかどうかはひとつの判断要素となります。
最低保証制度はどのような制度なのか？
また、どのように最低保証制度を活用すべきか？
事業を成功させるために知っておいていただきたい、最低保証制度の活用方法について解説します。

最低保証制度とは？

フランチャイズ本部の中には最低保証制度を設けているところがあります。
最低保証制度は事前に設定した総収入に達しなかった場合、本部が不足分を保証してくれるという制度です。
最低保証制度は金額や期間は本部によって異なり、収入に関係する制度であるためフランチャイズを選ぶひとつの判断要素となります。

最低保証制度は営業利益（売上総利益 － 販管費）ではなく総収入を保証している本部が多く、主にコンビニのフランチャイズに採用されています。

最低保証制度を上手に活用する

最低保証制度は収入が少なかった時に備えた保証です。
フランチャイズは事業を開始してから軌道に乗るまでの収入をどう工面するかがひとつの課題で、個人の場合は万が一数ヶ月収入がなくても生活できるように生活費を残しておく方が良いでしょう。

事業が軌道に乗るまでの期間は最低保証制度を上手に活用するのもひとつの方法で、例えば条件や初期費用などが全く同じフランチャイズがあれば最低保証制度の有無を選定基準に加えても良いかと思います。
最低保証制度ありきで選んでしまうと本末転倒になってしまいますので、あくまでもオプション的な保証として捉えておいた方が良いかと思います。

最低保証制度に期間がない場合

最低保証制度の期間はフランチャイズ本部によって異なり、保証期間を決めている本部もあれば黒字化するまで保証してくれる本部もあります。
加盟店としては黒字化するまで最低保証制度が受けられる方が助かります。

最低保証制度がない場合、赤字分は自己資金でカバーしなければならなくなるため、黒字化するまでどれぐらい補填が必要か予想しづらいです。
黒字化するまで最低保証制度が受けられる場合、赤字分は本部が補填してくれるため資金繰りの悩みが解消されます。

ただし、いつごろ黒字化できるかは保証されておらず、黒字化については本部も絶対の保証は持ってくれません。
赤字期間が長い場合、どこかに原因があるはずですので、最低保証制度があるからと安心せず、原因を考えて対策を投じる必要があります。

最低保証制度に期間がある場合

最低保証制度を設けているフランチャイズ本部のほとんどが、保証期間に制限を設けています。
つまり一定期間は保証しますが、それ以降の赤字分は加盟店で補填してくださいということです。

しかしながら一定期間赤字というリスクを回避できるのは大きいので、加盟店にとっては非常に助かる制度であることには変わりありません。
大切なのは事項で解説する、最低保証制度の期間内にいかに経営・スキルを身につけるかです。

最低保証制度は経営・スキルを身につける期間

最低保証制度に期間がある場合の考え方として、一定期間は経営や事業を学ぶための期間と捉えると良いかと思います。
フランチャイズに加盟することでノウハウを得られますが、事業を成功させるのはオーナー自身です。

未経験の事業に参入する場合、経営にしても事業にしても初めての経験が多いため、黒字化するよりまず経営できる状態にしなければなりません。
開業前に研修を受けることができますが、研修と実際に経営してみるのとでは違います。
最低保証制度を受けられる期間は実務をこなしながら経営を学び、事業に必要なスキルを磨くことにより、保証期間が切れた後に黒字化する可能性を高めることが大切です。

本部がどんなに優れたノウハウを持っていても、オーナーに学ぶ姿勢がなければ事業は成功しません。
貴重なノウハウを元に事業を成功させるために必要な経営を学ぶことが黒字化への最短距離であると言えます。
最低保証制度はあくまでも赤字というリスクを回避するためのひとつの手段でしかありませんので、最低保証制度があるから成功するというわけではありません。

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