直営店とフランチャイズ店のメリット・デメリットを比較してみる

最終更新日：2023年11月3日

• 直営とフランチャイズの違いを明確に把握する
• 直営のメリット、デメリット
• フランチャイズのメリット、デメリット
• 自由度や裁量の面における違い
• 収益面・資金力における違い
• ブランディングにおける違い

直営とフランチャイズの違いを明確に把握する

フランチャイズ展開は企業の成長戦略の1つであり、競合企業が出現する前に市場をおさえておくための最適なステップと言えます。
あるいはフランチャイズではない直営店展開をする企業も多く、やはりそちらのほうが収益性が高い、成長の見込みも確実である、という場合はフランチャイズ展開はしません。
財務面の体質改善にもつながるフランチャイズ化戦略と、マネジメント徹底・対応力につながる直営店戦略、このどちらが理想的かは難しいところですが、ここで2つの形態の違いやメリット等を確認してみたいと思います。

直営のメリット、デメリット

■直営のメリット

・店舗収益がそのまま会社の収益となる

・直接雇用によるマネジメントが徹底できる

■直営のデメリット

・資金調達力がなければ多店舗展開は不可能

・スピード展開が難しい（ブランディング展開が困難）

フランチャイズのメリット、デメリット

■フランチャイズのメリット

・短期間、スピード展開によって事業を拡大できる

・ブランドの認知度が多店舗化によって即効的に高まっていく

・規模が拡大する程調達コストが低減され、価格競争力が一層高まる

・独立事業者がそれぞれに取り組むことで事業成功率が高まる

■フランチャイズのデメリット

・利益はロイヤリティのみとなるため、利益が全て自社のものにならない

・経営や間接雇用人材のマネージメントがしにくい

・本部としての体制の整備や加盟店獲得のための費用

・加盟店のクオリティダウンによるブランドイメージの混乱

自由度や裁量の面における違い

直営店方式では本部が一意に取り仕切りることができます。
いわば軍隊のように組織立てる直営店方式に対し、フランチャイズになれば本部は基本的な営業政策を流布するに留まり、個々の加盟者が創意工夫をすることになります。つまり、加盟者の裁量によって経営する部分が大きくなっていきます。

直営店は言ってみればサラリーマンとして経営を任されることであり、その点でフランチャイズと違いがハッキリしています。
フランチャイズの場合は個人事業であるため頑張れるほど自分の収益になりますし、脱サラして開業する方も多いので一生をかけて加盟する方も多くいます。

例えばアルバイトなども含めフランチャイズでは従業員の待遇を一定レベルに維持するように指導をするところがほとんどですが、どちらかといえばフランチャイズのほうが見劣りする可能性は大きいというのが一般的です。
福利厚生面に共通点がないことも理由としてあげられます。

収益面・資金力における違い

メリット、デメリットで解説したように、直営とフランチャイズでは収益面に違いが見られます。
フランチャイズは加盟店からのロイヤリティが収益となりますが、直営はお店の収益がそのまま会社の収益となります。

ただし、フランチャイズの場合は加盟者が土地やお店、設備、人件費などの費用を負担するため、初期費用や展開費用フランチャイズの方が安くつきます。
フランチャイズは低資金で店舗を展開するのに向いていると言えます。
直営の場合は店舗展開のための費用を会社が負担する必要があるため、資金力が必要となります。

ブランディングにおける違い

ブランディング面で直営とフランチャイズを比較すると、直営の方がブランディングには向いています。
前述の通り、フランチャイズは加盟者の裁量による部分が大きいため、店舗によってサービスの質や内容に差が生じてしまいます。

しかし、フランチャイズはブランド力で展開できるのも強みであるため、認知度が高いブランドは集客がしやすいです。
コーヒーチェーン店のスターバックスはブランドイメージを重視して直営方式を選択しており、フランチャイズ展開はしていません。
企業のブランディング戦略にもよるためどちらの方法が最適かは一概には言えませんが、収益面、資金面、ブランディング戦略など複数の要素から総合判断することが大事です。

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