未開拓の市場を見つけるために学んでおきたいブルーオーシャン戦略

最終更新日：2023年11月3日

• ブルーオーシャン戦略とは？
• ブルーオーシャン戦略のメリット
• ブルーオーシャン戦略のフレームワーク（1）アクション・マトリクス
• ブルーオーシャン戦略のフレームワーク（2）戦略キャンバス　

ビジネスは競争の世界であるため、シェアを獲得できなければ事業の継続は困難となります。
市場を大きく2つに分けると、競争の激しいレッドオーシャン、競争のないブルーオーシャンが存在します。
今回紹介するのは後者のブルーオーシャン戦略と呼ばれる戦略で、既存の市場ではなく、まだ競合他社がいない新しい市場を開拓することを目指します。
ブルーオーシャン戦略の概要とメリットを解説し、戦略で使われるアクション・マトリクスと戦略キャンバスという2つのフレームワークをご紹介します。

ブルーオーシャン戦略とは？

出典：[新版]ブルー・オーシャン戦略

ブルーオーシャン戦略は、フランスの欧州経営大学院（INSTED）のＷ・チャン・キム教授とレネ・モボルニュ教授が出版したビジネス書の中で提唱された経営戦略論です。
2005年に初版が出版されて以来、世界43カ国語、350万部を売り上げているベストセラーで、2015年に10年ぶりの新版が出版されました。

競争が激しい既存市場を「レッドオーシャン」に対し、競争がない未開拓の市場を「ブルーオーシャン」と呼んでいます。
同書では同業他社が多数参入しているレッドオーシャンより、まだ開拓されていないブルーオーシャンに参入すべきだと説いています。

ブルーオーシャン戦略のメリット

ブルーオーシャン戦略を取り入れるメリットは、競争の少なさにあります。
前述の通り、レッドオーシャンはすでに競合他社が参入し激しい競争を繰り広げている市場であるため、新規参入で成果をあげるのは容易ではありません。
特に未経験の市場である場合、同業他社を上回る業績をあげるのは至難の業です。

それに対しブルーオーシャン戦略は新しい市場開拓を目指す戦略であるため、レッドオーシャンのような競争の激しい市場で身を削る必要はありません。
もちろん新しい市場開拓も簡単なことではありませんが、ブルーオーシャン戦略が成功すれば市場のシェアを勝ち取ることができます。
市場が拡大すれば参入してくる企業も増えてきますが、先に市場に参入してシェアを獲得しているという優位性は大きな武器となります。

ブルーオーシャン戦略のフレームワーク（1）アクション・マトリクス

ブルーオーシャン戦略には、アクション・マトリクスと戦略キャンバスとう2つの代表的なフレームワークがあります。

アクション・マトリクスは、現状ある市場において新たな価値が模索するためのフレームワークです。
「取り除く」「減らす」「増やす」「付け加える」という4つのセグメントを用い、新しい価値がないかを模索します。

【取り除く】
業界の常識になっているものの中で、取り除くべきものは何か

【減らす】
業界標準と比較し、大胆に減らすべき要素は何か

【増やす】
業界標準と比較し、大胆に増やすべき要素は何か

【付け加える】
これまで業界で提供されておらず、付け加えることができる要素は何か

要は足せる部分（プラス）、引ける部分（マイナス）を探すということです。
全くのゼロから新しい市場を考えるのではなく、今ある市場で新しい市場を切り開けないかを考えてみてください。

ブルーオーシャン戦略のフレームワーク（2）戦略キャンバス

戦略キャンバス　は、横軸に「KSF（ Key Success Factor：重要成功要因）」、縦軸にそのレベルを表し、自社と他社の取り組みを比較するためのフレームワークです。
「KFS（重要成功要因）」は経営戦略を達成するために必要なものを定めるための手法で、戦略キャンバスでは自社と他社の軸を比較します。

比較した結果、自社と他社の軸が異なる方向を示している場合、新しい市場を開拓できるブルーオーシャンである可能性が期待できます。
他社と方向性が同じである場合、そこには他社が存在しているのでレッドオーシャンとなります。
その場合はまた別のベクトルで考えなおす必要があります。

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