飲食店は効率が命！売上にも影響する店舗オペレーションを改善しよう

最終更新日：2023年11月10日

飲食店の運営には、さまざまな業務がありますよね。接客や調理など、基本的な業務はオペレーションと呼ばれます。店舗でのオペレーションはなんとなくこなしているだけでは、お店が円滑に運営できません。現在のオペレーションを見直し、常に改善していく姿勢が必要なのです。

このコラムでは、店舗オペレーションを改善することの重要さとオペレーションの見直し、改善の方法を解説します。飲食店を経営している方、これから開業しようとお考えの方は必見です。

• 1.利益や費用にも直結！オペレーションの種類と改善によるメリット
• 2.業務の改善の原則「ECRS」を使おう！
• 3.トレーニングが大切！各オペレーションの対策ポイント
• 4.さらなる工夫でオペレーションを改善！
• 5.まとめ

1.利益や費用にも直結！オペレーションの種類と改善によるメリット

飲食店で働いている人なら、オペレーションという言葉を日常的に耳にするかもしれません。オペレーションとは、飲食店の営業に必要なあらゆる通常業務のことです。

お客さんに料理やドリンクを運んだり、お客さんが帰った後のテーブルを片付けたり、お会計をするといったのがホールオペレーションです。キッチンで料理を作り、食材の仕込みをしたり、食器を洗ったりするのがキッチンオペレーションです。在庫管理や発注の作業、売上の計算などといった事務作業も業務オぺレーションと呼ばれます。

飲食店におけるすべての仕事は、オペレーションによって分類されているのです。飲食店には小さな作業がたくさんあります。ひとつひとつは簡単で、すぐにできることかもしれません。しかしそれがときにたくさん、同時に押し寄せてくるのが飲食店です。

ひとつひとつの作業を効率的にさばいていくために、飲食店ではオペレーションを常に見直し、改善していく必要があります。効率的なオペレーションを組み立てることで無駄な動きをなくし、人件費や食材費といったコストを削減することができるのです。また、料理の提供時間を短縮することでお客さんの満足度が上がります。テーブルの回転率も上がりますので、売上を伸ばすことにもつながるでしょう。

何も考えずに目の前にある仕事をこなすのではなく、全体の動きや効率を考え、店舗のオペレーションを改善していくことが重要です。

2.業務の改善の原則「ECRS」を使おう！

店舗オペレーションを改善していきたいときは、どんなところを見直せばいいのか、どんなふうに考えればいいのか、難しいところですよね。そこで、業務改善には「ECRS」という考え方が非常に効果的です。それぞれの頭文字をとっているので、詳しくご紹介していきます。

・Eliminate　排除する

まずは、今おこなわれているオペレーションに無駄な部分がないかを探してみましょう。いつもやっていたからと、あまり意味を考えずになんとなく続けている作業がありませんか？必要だと思ってやっていることでも、改めて考えてみたらなくなっても問題ないということはよくあることです。無駄な作業をなくせば、作業の効率は上がります。

・Combine　結合する

同じような作業は、同時にやってしまったほうが早いですよね。たとえば、料理をある程度同じ工程で作れるようなレシピにしておけば、複数の料理をいっぺんに作れますので、調理時間が短縮できるでしょう。別々にやっている作業のなかで、ひとつにまとめてしまえる作業がないか、探してみましょう。

・Rearrange　入れ替える

作業をする場所や担当者、手順を見直します。作業の工程に合わせてスムースなレイアウトを作ることも重要です。料理器具の場所やごみ箱の位置が変わるだけで、格段に作業がしやすくなることもあります。人にもそれぞれ向き不向きがありますので、一度適性を確認してみるのもいいでしょう。

・Simplify　簡素化

作業の手順を省略したり、より簡単にできるように工夫をします。材料の切り方を少し粗めにするだけでも、仕込みの時間を短縮できるでしょう。食材が傷んだりしなければ、仕込みの段階でギリギリまで料理を作っておいたってかまわないのです。同じ品質を保ちながら、楽ができる方法はないかと考えてみることをおすすめします。

3.トレーニングが大切！各オペレーションの対策ポイント

飲食店の運営を効率よくするためには、店舗のオペレーションが重要です。オペレーションには大きく3つの分類がありますが、工夫が必要になってきます。それぞれのオペレーション改善のポイントをくわしく見てみましょう。

・ホール

接客全般をおこなうホールのオペレーションでもっとも重要なのは、お客さん第一の精神です。お客さんよりもお店の都合を優先して仕事をしていると、その雰囲気は必ずお客さんに伝わります。お客さんはきっと不安になったり、不満を感じるでしょう。そうすると、お客さんは自分の要望を伝えなければ損だという気持ちになります。結果としてお客さんに振り回されることになり、余計にオペレーションが乱れる原因になるのです。

ホールの仕事は、客席とキッチンを何度も往復することが多いでしょう。そのときにただ行って帰ってくるよりも、ついでに別の仕事をして帰ってくるようにすれば、効率がよくなります。たとえば料理を運んだ帰りに、別の席の空いたお皿を下げてくるようにすれば、無駄な動きを減らすことができるでしょう。

・キッチン

キッチンで重要なのは、品質と時間を両立させることです。料理の提供を待たせしてはいけませんし、どんなに素早くても、本来の品質を保っていない商品を提供するわけにはいきません。キッチンのスタッフはお客さんと接する機会があまりないことが多いですが、自分の作業の先に、常にお客さんの存在を意識することが大切です。その意味では、キッチンにもお客さん第一の精神が必要でしょう。

品質と時間を同時に追求するには、同じ料理の注文が複数入ったときには同時に作る、スタッフそれぞれに担当の料理を決めておくといった工夫が必要です。キチン内の作業動線にも気を配り、仕込みの量なども必要に応じて改善していきましょう。

・業務オペレーション

食材の管理は飲食店では、生命線といっていいくらい重要な仕事です。どの食材をどこに保存するか、どの順番で使うかといったルールを決め、徹底していきます。仕込みはキッチンのオペレーションを効率的にするために必要な業務です。在庫管理もお店の損益に、大きく影響する大切な業務といえます。品切れや廃棄ロスが発生しないように、適切な量をあらかじめ設定しておきましょう。

4.さらなる工夫でオペレーションを改善！

店舗のオペレーションを改善していくなかで、ルールが目まぐるしく変わり、スタッフによって認識が違っていて混乱するということもよくあります。そんなことがないよう、マニュアルを作成するのがおすすめです。マニュアルを作成することでルールを統一し、スタッフによって仕事の仕方が違うといったことを防ぐことができます。新しいスタッフが入ったときにも、そのマニュアルを使えば教育がスムースにできるでしょう。

お店で使っている設備を見直してみるのもポイントです。今は手動でおこなっている業務を新しい設備を導入して、自動化することで効率がよくなります。設備の購入費用がかかりますが、作業効率が上がれば人件費を削減できますし、なによりお店の売上が向上すれば十分有益な投資でしょう。調子の悪い設備や使いにくい設備がある場合には、思い切って買い替えてしまうのもひとつの改善策です。

マニュアルを作ったり、設備を整備することは、スタッフの業務負担を軽減することにつながります。スタッフがストレスなく、心地よく仕事ができる環境を整えることも、大切なオペレーション改善の一部なのです。

5.まとめ

飲食店での運営業務はオペレーションと呼ばれ、日々のオペレーションを改善していくことが飲食店にとって重要な課題です。店舗のオペレーションを改善してあらゆる業務を効率的にすることが、お店のコスト削減や売上向上に役立ちます。

店舗オペレーションを改善するときには、「ECRS」の考え方にそって、今のオペレーションを見直してみましょう。お客さん第一の精神を基本に、効率的な作業動線を組み立てる必要があります。マニュアルを作成したり、新しい設備を導入することで、スタッフの負担を軽減し、効率的なオペレーションを作り上げることができるでしょう。

効率的なオペレーションの作り方がわからないという方は、フランチャイズに加盟してみてはどうでしょうか。フランチャイズには、長年飲食店を運営してきた経験をもとにした、充実したマニュアルがあります。事前に業務についての研修を受けられるところもあるようです。これから飲食店を始めたいと考えている方は、フランチャイズに加盟してみるのもいい方法ではないでしょうか。

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