最終更新日:2023年11月3日
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販売業から参入し、経営者自らルールづくりに尽力した事例として、神奈川県相模原市で訪問看護ステーションを開業された先輩オーナーをご紹介いたします。経営者自らルールづくりに尽力、アットホームでフラットなステーション運営をされているのが大きな特徴です。
父が脳梗塞で倒れたんです。その時は、母が介護をやっていたものの、母自身も緑内障の手術で1週間家を空けることになりました。ヘルパーさんを呼びましたが、父が追い返したため、自分自身で介護したのですが、その経験を通じ、介護の大変さやサービスの現状を知りました。ここから、介護のビジネスに興味を持ったんです。
ここから、リハビリやリラクゼーション、デイサービスなどの開業を検討し、リラクゼーションについては開業までこぎつけました。ビジネスプランを検討していくでたまたまインキュベクスさんと知り合い、訪問看護ステーションについてのお話を聞けたのです。興味が持てたので、開業を決意しました。
訪問看護事業は先の長い事業だし、元々やっていたサービス業の経験を活かせる、社会的にも有意義なビジネスだと感じたからです。一般的なビジネスでは「いかにお客様を呼ぶか」を考えなければなりません。しかし、訪問看護は差別化が出来れば完成するのも面白いところでしょう。
実は並行して他の事業も手掛けていたため、オープン時には立ち会えず、その後もなかなか訪問看護ステーションに関わることができない時期が続きました。開業当初の看護師は優秀な経験者でしたが、社風やその時の状況に合わなかったこともあり、2ヶ月で辞めてしまう事態に。当初は一般の看護師だった今の管理者が頑張ってくれたから、現在はかなり状況が良くなりました。
管理者の頑張りだけに頼っていたわけではありません。私自身も雇用契約の見直しや職場のルールづくりなどを通じて、経営に積極的にかかわるようにしました。それに先立ち、私自身で要望等をヒアリングして一つずつ、社内環境を整備し直しました。ルールづくりが一段落すると、ステーションの動きがまとまり始めましたので安心しています。
看護師さんは専門の技術をそれぞれ持っていますが、経営やマネジメントに長じているわけありません。経営者の知識で補完が必要でしょう。
父も訪問看護サービスを利用していますが、状態は当時よりもだいぶ改善しました、ヘルパーさんが来るのを嫌がっていた父が、今では看護師さんが来るのを心待ちにしているくらいですから。
地域の方からは最初「ヘルパーさんと一緒」というような反応しかありませんでした。しかし、現在はそれをうまく払拭できています。地域の方に訪問看護がだいぶ浸透してきたのはうれしいですが、私たちの供給に対して需要は非常に過多な状況が続いており、ニーズに応えきれていない状況です。これをどう解決していくかが、問題点となっています。
数多くの情報を提供してくれること、他の経営者さんとの交流の場をしっかり設けてくれていることが良いと思います。定期循環対応の引き合いが他のケアーズの訪問看護ステーションを介してあったのは印象深いです。私は、経営者はより多くの情報を手に入れて、情報を会社を良い方向に導くために使うべきだと考えています。そのため、インキュベクスさんの支援に限らず、様々な情報取得の機会や出会いを意識して行動していますよ。
アットホームな雰囲気が自慢です。現在の管理者が雰囲気づくりにいろいろと工夫を凝らしています。例えば、昼食はお弁当を持ち寄るなどして楽しく食べるようにしているんですよ。社員みんなが主役だからこそ、ドラマのある日常が過ごせていると思います。「グッとくるような仕事を」といつも私は言っていますが、みんなが形にしてくれるのがありがたいです。
看護師さんが利用者さんのことだけしか考えなくて済むステーションを目指しています。例えば、看護師さんが利用者さんの誕生日に一人一人に対してその人が「好きなもの」を、絵や工作などで手作りしてプレゼントしています。利用者さんは皆様喜んでくれています。
様々な情報を相互に事業に活かすことができているのが強みです。他のケアーズの訪問看護ステーションから、別事業で扱っている24時間対応の災害時有線電話についての問い合わせもいただきました。また、私のスケジュールは常にオープンにしているのですが、その結果もあって気軽に声を掛けやすい雰囲気が作れていると思います。
ステーションの雇用と組織づくりに力を入れたいです。例えば、年収が700万円の看護師のいるステーションへと成長させていくことを視野に入れています。さらに、立ち上げ時のメンバーと一緒に幸せになれるように、株式を交付して利益を分配することも考えています。
現在、他の事業も含めると、ステーションがある相模原市よりも座間市などでの売り上げの方が大きい状態ですが、私自身の地元でもある相模原市での売り上げを2~3年後には大きくしていきたいとも思っています。
私は経営者として、現場に細かい指示を出すべきではないと考えています。
例えば、トップダウンの作業を行わせるよりも個々の長所や考えを最大限に生かし一つの目標に向かう仕事の出来る組織を比べたならば雲泥の差があると思います。トップダウンよりも、オープンにみんなで考えて行動する組織の方が強いと考えます。
私も経営者として狙った点は意地でも取りに行きますが、しかし、それが正しいというわけではありません。「最善は作れても最高は作れない」ということを忘れてはいけないと思います。
ケアーズ橋本には訪問用の電気自動車があり、地域の方からも大変人気ですが、この導入に当たっても随分反対されました。
誰も正解がわからない状態だったので導入を決断し、結果的に正解だったケースですが、別事業などでは従業員に失敗を指摘されて店舗を畳んだ経験もあります。
事業の成否を分けるのは、情報の量だと考えますし、経営者はそのためにとにかく常に新しい情報を大量に入手する必要があると思います。感覚で良し悪しを判断するのではなく、良し悪しも情報の量で判断することで、成功の確率を上げることができます。
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