最終更新日:2023年11月10日
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近年、在籍している企業の経営難などを理由に、脱サラをして独立する人が増加傾向にあります。しかし、せっかく起業しても資金繰りが困難になり、1年以内で廃業する経営者が多いのも事実です。その失敗の原因に多いのが、準備不足のまま起業してしまうことです。
業種や規模にもよりますが、独立すること自体はハードルが高いわけではありません。重要なのは、起業してからどうやって経営を継続していくかです。起業するためには、ただ書類をそろえておけばいいというものではなく、さまざまな準備が必要になります。
起業の準備をし過ぎて悪いことはありません。むしろ緻密な準備をしておくほど、開業してからの経営が楽になるものです。ただし、どのような準備をすべきかを把握しておかないと、無駄に時間をかけることになってしまいます。独立するために何が必要になるかを徹底的に洗い出しましょう。
この記事では、独立する前にしておくべきおもな準備を解説しています。スムーズな起業を実現するためにも、ぜひ参考にしてください。
独立するということは、退職した瞬間から収入がゼロになるということです。このため、脱サラして起業する場合は、在籍している間に独立するための計画を立てておくことをおすすめします。計画を立てないまま退職してしまうと、開業する前につまずくことにもなりかねません。
どんな事業で起業する場合も、どこにどれだけ費用がかかるか把握するための資金計画が必要になります。起業する事業の規模や法人・個人事業主など形式の違いによっても、必要となる開業資金は異なります。特に、起業時は設備資金と運転資金、そして資金調達方法についての計画を立てておくべきです。
○設備資金
設備資金は、文字どおり開業に必要な設備に使うお金です。具体的には、開業するための土地や建物、水道・ガス・電気などのインフラ整備が挙げられます。
ただし、開業前に設備資金を使い過ぎてしまうと、資金繰りが苦しくなるおそれがあるので注意しなくてはいけません。安定した経営をするためにも、設備投資は最低限に抑え、開業してから少しずつ環境を充実させていくのがおすすめです。
○運転資金
運転資金は、家賃や水道光熱費など経営を継続させるために必要な資金です。起業する前には、毎月どれだけの費用がかかるか把握しておき、余裕をもった資金運用をしましょう。
○資金調達
開業資金が不足する場合は、資金調達が必要です。資金調達には、金融機関からの融資をはじめ、行政から補助や助成を受ける方法などがあります。近年は、クラウドファンディングによる資金調達も一般的になってきました。
ただし、融資の場合は返済計画を立てる必要があり、補助や助成を受ける場合にも要件を満たすなどの注意点があります。また、制度によっては審査があるため、誰でも簡単に資金調達ができるわけではありません。
制度内容を理解しておかないと、開業してから経営が苦しくなることもあるので、自分に合った資金調達を選ぶことも必要です。資金調達の具体的な方法や開業支援制度の詳細については、以下のページをご覧ください。
・独立開業で起業資金が足りない場合のさまざまな資金調達方法を解説!
安定した経営を継続するには、顧客の確保が重要なポイントです。特に開業初期は事業の認知度が低いため、自社の商品・サービスをどのようにアピールしていくか考えなくてはいけません。開業後にどれだけ新規の顧客を取り込めるかで、その後の経営が左右されることもあります。
広告活動には、チラシ作成やSNSの活用などさまざまなアプローチ方法があります。費用対効果の悪い無駄な広告活動をしないように、ターゲットとなる客層を絞って適した手法を選択しなくてはいけません。
また、店舗を設立する場合は、立地環境も経営に大きく影響します。開業地域にターゲットとなる層がどれくらい住んでいるか、ライバルとなりうる競合が存在するかなどのリサーチも大切です。
ここ数年は、集客が立地に左右されない在宅でできるインターネットビジネスが注目されており、サービスのあり方も多様化しています。とはいえ、起業時に情報収集は欠かせません。できるだけ多くの情報をキャッチできるように、アンテナを常に張り続けておくことが大切です。
資金運用や経営戦略などの計画を立てるには、事業計画書を作成して経営をシミュレーションしておくべきです。収入や支出の詳細を細かく把握しておけば、開業後の経営指針になり起動修正もしやすくなります。そして収入・支出を知るには、集客や売上を的確に予測することも必要です。
事業計画書は融資や補助を受ける際に必要になり、顧客開拓時の事業説明にも役立ちます。事業計画書の作成ポイントや記載すべき項目などについては、以下のページを参考にしてください。
・起業するなら6W2Hを意識した事業計画書の書き方を覚えておこう!
起業する業種や規模によっては、すぐに営業を始められないこともあります。例えば、店舗を必要とする事業なら、物件を取得するところから始めなくてはいけません。理想の物件がすぐに見つかるとは限りませんし、たとえ居抜き物件であっても内外装工事に一定の期間が必要になるはずです。
場合によっては、開業できるまでに数ヵ月要することもあります。スムーズに開業するには、何をいつまでにおこなうのかスケジュール管理をしっかりして、余裕のある計画を立てておきましょう。
起業前には、計画を立てること以外に経営者として身に付けておかなくてはいけないこともあります。必要な資格や許認可は、あらかじめ取得しておかないと開業できないこともあるので注意しなくてはいけません。
独立する業種・業態によっては、資格の取得や行政の許認可が必要になる場合があります。例えば飲食業であれば、食品衛生責任者の資格を取得して、保健所から営業許可を受ける必要があります。さらにキッチンカーを使って営業する場合は、陸運局で車両の登録もしなくてはいけません。
資格や許認可の取得には、一般的に所定の書類をそろえて提出が必要で、申請から手続きが完了するまでに時間がかかることもあります。許認可についてさらに詳しい情報については、以下のページを参考にしてください。
・会社設立は業種によって許認可が必要!法人化する場合の注意点も解説
また、個人事業主で起業する場合は、事前にクレジットカードを作っておくのがおすすめです。特に個人事業主での起業は、過去の実績がないと社会的信用が得られず、カードの審査を通過できないこともあるので注意が必要です。
事業経営を長く続けるには、人脈づくりをしておくのも大切です。同業だけでなく、さまざまな業種の経営者とつながりをもちましょう。
人脈を多くもっていると、新しいビジネスが生まれるきっかけや協力者となってくれるケースもあります。自分1人で起業すると考え方が偏ってしまいがちですが、他の人の考え方を聞いたりアドバイスを受けたりすることで、問題解決につながることもあるのです。ときには、起業に成功した経営者のマネをすることも、経営のプラスになるかもしれません。
人脈を作るには、起業セミナーや異業種の経営者が集まる交流会などに参加するのがおすすめです。オンラインの交流会なら、会場まで足を運ぶ必要がないので気軽に参加できます。
開業する業種によっては、専門的な深い知識や高い技術力が必要です。もし未経験の事業で起業を検討するなら、営業に最低限必要なスキルを身に付けておくことをおすすめします。
スキルがないから不安という人は、副業から始めてみるのもいいかもしれません。クラウドソーシングのサービスサイトでは、幅広い分野の案件から自分に合った仕事を選ぶことができます。
副業から小さく始めて、スキルを身に付けて顧客を増やしてから、本業に切り替えるのもひとつの方法です。副業なら本業を辞めなくても始めることができ、収入源を増やすことができます。たとえ副業に失敗しても、本業があることで収入ゼロのリスクを回避できる点もメリットです。
事業を経営するには、財務・労務・法務などの知識が必要になります。特に、個人事業主で1人経営する場合は、確定申告や申請手続きをすべて自分でおこなわなくてはいけません。
法律に反した営業や申告漏れなどがあった場合は、罰則を受けるなどトラブルが起こることもあるので注意が必要です。また、申告すれば費用負担が軽減される制度について知っておかないと損をしてしまうこともあります。
さらに、安定した経営を継続するにはノウハウも大切です。一般的に経営ノウハウは、経験を積み重ねて成功と失敗をしながら時間をかけて習得していくものです。このため、起業する事業での経験が浅い場合は開業初期に苦労することがあります。特に、未経験の業種では事業に失敗するリスクも高くなります。
会計や財務など専門的な知識は、起業セミナーでも勉強でき、自治体でも相談窓口を設けていることがあります。しかし、すべての知識を自分1人で習得して、複雑な書類を処理するのは大変なことです。
このため、こうした専門的な分野については、税理士や司法書士などに依頼するのがおすすめです。専門家に依頼すれば、書面の作成や申請の代行をしてくれるので事務作業の負担を軽減できます。専門家に依頼すれば費用はもちろんかかりますが、1人ですべてやって時間がかかってしまうより効率がよく、本来の営業に専念できるのも大きなメリットです。
起業は、必ずしも自分1人で事業を立ちあげなくてはいけないわけではありません。起業には、フランチャイズに加盟して起業する方法もあります。フランチャイズに加盟すると、本部の看板やブランド名の使用権利を得て経営していくことができます。その対価として、加盟店は毎月本部にロイヤリティというお金を支払うのが一般的です。
フランチャイズなら、パッケージ化された経営ノウハウを一度に取得できるので、業界が未経験の人にもおすすめの起業方法です。さらに、本部からは開業時に資金面や経営面のサポートが受けられるのも特徴です。なかには、開業後も継続的な支援を受けられるケースもあります。
ただし、同じ業種でも本部によって加盟金やロイヤリティなどの金額が異なります。このため、加盟先はサポート内容や開業必要資金などを複数の企業で比較したうえで、慎重な検討が必要です。
また、フランチャイズには契約時の注意点や特有のリスクもあるので、加盟前に基本的な知識を知っておくとよいでしょう。以下のページでは、フランチャイズ経営の基礎知識や契約での注意点などについて解説していますので、参考にしてください。
・フランチャイズの契約で重要なポイントとは?法律についてもご紹介!
独立するには、資金計画や経営計画を立てながら準備をしておくことが重要です。また、開業に必要な資格や手続きの漏れがないように、チェックしながらスケジュール管理もしっかりしておきましょう。
もし知識やスキルの面で不安に感じることがある場合は、フランチャイズに加盟しての起業も検討してみてはいかがでしょうか。資金運用で無理がないように、自分に合った起業方法を選びましょう。
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