最終更新日:2023年11月10日
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飲食店を経営するうえで、押さえておいてほしいのが、「FLコスト」と「FL比率」です。これは、経営していくうえで非常に重要な項目になります。
これを把握していることで、飲食店の経営がとてもやりやすくなります。現在すでに経営している方でも、これを理解できていない方もいます。これから開業を考えている方は、このコラムを参考にして、開業後にライバル店よりも有利に経営をすすめるためのお役に立ててください。
FL比率とは、とてもわかりやすく説明すると、「飲食店が儲かっているか、儲かっていないか」を示すための材料です。このFL比率を理解していれば、この先の経営をどうするべきかの、戦略を立てやすくなります。
ここからよりくわしく説明していきます。FL比率を算出するためには、まず、FLコストを理解しましょう。FLコストとは「Fコスト」「Lコスト」の二つにわかれます。Fコストは、飲食店であつかう食材の「材料費」のことを指します。そして、Lコストは、飲食店で働く従業員の「人件費」になります。ちなみに、FコストのFはFoodの【F】、LコストのLはLaborの【L】です。
そして、FLコストを算出する方法は、【Fコスト+Lコスト】で算出されます。ここからは、このFLコストの数字を使ってFL比率を算出していきます。FL比率の算出方法は【FLコスト÷売上高】これだけで算出されます。計算方法は簡単なので、ぜひ覚えておくと便利でしょう。
FL比率で算出した数字には、基準となる数字があります。その数字を上回ってしまうと、儲かっていない店舗になっているということになります。基準となるFL比率の数字はおよそ【50%】です。さらに細かく数字を算出するときは、Fコスト【30%】、Lコスト【20%】以内にすることが最適ではないでしょうか。
このように、FL比率をおよそ50%以内にするように意識しましょう。そうすれば、飲食店をうまく経営することが可能になってきます。このFL比率は業種によっても変動してきます。なぜなら、業種によっては扱う食材もかわってきます。よりよい食材を使用して、販売価格が高い店舗などは、仕入れ価格も高くなってくる可能性があるのです。そういった理由で、FL比率は50%が目安となってきます。
たとえば、イタリアンレストランやフレンチレストランなど高級店では、FL比率の基準の目安はおよそ60%といわれています。したがって、開業する店舗によるFL比率がどの程度なのかを、しっかり調べてるようにしましょう。
FL比率が基準値を上回っている場合は、改善する必要があります。その改善方法には、いくつか方法があります。人件費が高い場合、従業員の育成を図りましょう。1日の出勤人数を減らしても、問題がないようにスタッフのスキル向上をおこなうのです。そうすることで人件費を削減することが可能になります。
また、食材費が高い場合、仕入れをおこなったときに、不必要な仕入れや、仕入れ量を間違えて、破棄する食材が多いかなどの部分を見直し、適切な食材と量を再度確認してみましょう。そして、食材費が高い場合のもうひとつの改善方法は、仕入れ価格を下げるということです。これは、食材によって業者を変えているときに、一本化して値引きをしてもらうなど、さまざまな方法があるので検討をしてみましょう。
そして、食材費を変えずにおこなう方法としては、販売価格の引き上げです。しかし、これには大きなリスクが伴います。いきなり、価格が引き上げられると、お客様も困惑してしまい、お客様が離れていく原因になってしまいます。そのため、この方法を採用する場合は、細心の注意をしてください。
ご紹介したように改善方法はいくつかあります。自分の店舗がどうなっているのか?どこを改善すればいいのかを見極める必要もあるのです。これは、大変な作業ですが、店舗をよりよくするためなので、妥協しないようにしましょう。
飲食店を経営していくうえで、FL比率は重要になります。自分の店舗が儲かっているのか、儲かっていないのかを知るためのことなので、忘れないようにしてください。また、FL比率が高い場合は、改善策をしっかり考えて、戦略を練ってFL比率を下げる努力をおこなってくだい。
また、FL比率をベストな状態に保つことは、融資が受けやすくなることにもつながります。開業後に改装などで資金が必要になったとき、FL比率を融資先が確認することがあります。FL比率がしっかりしていれば、経営が安定していると判断されます。そうなると、融資も受けやすくなるのです。融資を受けようか検討している人も、FL比率には注意するようにしましょう。
「FL比率の仕組みはわかったけど、悪くなった時に改善できるか不安」、「最初からFL比率をベストな状態にしたい」と考える方もいるはずです。そのときは、フランチャイズを利用しましょう。
フランチャイズには不安や経験のない方に対して、仕入れや販売価格、人件費を抑えるための育成システムなどが整っています。したがって、開業当初から安定した経営が可能となります。FL比率に関しても、知識があるので改善が必要なときも、アドバイスをくれます。ひとりでの開業に不安な方は、フランチャイズで開業することをおすすめします。
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