最終更新日:2023年11月10日
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飲食店の開業方法や資格、手続きについて、どれぐらい知っていますか?今まで自分で商売をしたことのない人にとっては、よく分からないことだらけですよね。飲食店の開業に向けての準備には、どんなことが必要でなにから始めていけばいいのでしょうか。
この記事では飲食店を開業するために必要な資格や、開業で失敗しないためのポイントなどを解説していきます。飲食店開業までの道のりを、ひとつずつ見ていきましょう。
飲食店を開業するために必要な資格は、「食品衛生責任者」と「防火管理者」のふたつです。
どちらも講習を受けることで取得できます。ちなみに「調理師免許」は推奨であって、必須ではないのです。ただし「調理師免許」を取得しておけば、「食品衛生責任者」の資格取得は免除になります。
開業前に済ませておきたい各省庁への届け出もいくつかあります。
①保健所に提出する届け出
・食品営業許可申請書
②消防署に提出する届け出
・防火管理者選任届
・火を使用する設備等の設置届
・防火対象設備使用開始届
建物の構造、防火設備、火器設備などが消防法の基準を満たしているかを確認するための届け出です。
③税部署に提出する届け出
・個人事業の改廃業等届け出書
確定申告をするために必要です。いわゆる開業届です。
④警察署に提出する届け出
・深夜酒類提供飲食店営業開始届け出書
・風俗営業許可申請
お酒を提供する居酒屋などには必要になってきます。
また、従業員を雇う場合、保険の加入手続きが必要です。
⑤労働基準監督署
・労災保険
⑥公共職業安定所
・雇用保険
⑦社会保険事務所
・社会保険
一挙に紹介しましたが、それぞれ必須のもの、条件によるものがあります。詳しくは各省庁へ問い合わせてみるのがいいでしょう。
飲食店を開業していこうとするときには、始めに「事業計画書」をつくります。事業計画書をつくることで、これから始める事業の計画を、より綿密に確認することができます。金融機関から融資を受けるときには、この事業計画書を提出して事業の内容を説明しましょう。この手続きで、きちんと返済できるか、事業がやっていけるかどうかを判断してもらいます。
具体的には、以下のようなことを書きます。
①これから開業する事業の内容、目的
②創業者の経歴、資格
③取り扱う商品、サービス、セールスポイント
④ターゲット、競合、販売戦略
④収支予想
⑤仕入先、取引先
⑥従業員数
⑦開業資金、調達方法
経費や売り上げ予想は現実的でなければいけませんし、客層を予測するには市場調査が欠かせません。綿密に計算して練り上げていかなければ、融資を受けられない可能性もあります。また、始めの計画にぬかりがあっては、事業はうまくいきません。しっかり確認して、可能なら専門家に見てもらうのがいいかもしれませんね。
お店の売り上げを最も左右するのは、立地だといわれています。飲食店を開業できる土地や物件はさまざまです。それによって、必要な資金も変わってくるのです。
大きな駅の周辺や駅へつながる大きな通りにある店舗は視認性もよく、多くの集客が見込めます。人の出入りも多いですが、それだけ競合も多く賃料も高くなります。
対して郊外や大きな通りから一本入った通りは賃料が安く、競合もそれほど多くないでしょう。人通りが比較的少なく集客力が落ちますので、チラシやインターネットで宣伝するなど、集客のための戦略が必要になってくるでしょう。
「居ぬき物件」というのは、その物件の前の店内設備が一部またはすべてが残っている物件のことです。この残された客席や厨房設備などに手を加えてそのまま使うようにすれば、かなりのコストをおさえられます。
逆に、なにもない打ちっぱなしの状態の物件が「スケルトン物件」です。1からの工事になるためコストはかかりますが、自分の好きなレイアウトでつくることができます。自分のお店のターゲットをよく研究し、その物件の市場を調査して、お店のコンセプトと資金に最もマッチした物件を探すことが大切です。
物件が決まったら、飲食店の開業への道はいよいよ大詰めです。具体的なお店づくりにとりかかりましょう。
食材、新しさ、手間ひまなど、お店の自慢にできるウリのある看板メニューをつくって、何度も試作と試食を繰り返します。おなかのすいたお客さんの想像をかきたてるような名前を付けましょう。客層やお店の雰囲気に適したちょうどいい価格を設定するといいですね。
お店の規模、入客予想、作業導線などから時間あたりに必要なスタッフの数を割り出し、人件費がいくらになるか算出します。また、家族や友達に声をかけたり、求人を出したりしてスタッフを集めます。雇用に必要な保険料なども確認しておきましょう。
・イスやテーブル、照明など店内設備
・食器類
・コンロなどの調理機器
・包丁やレードルなどの調理用品
・洗剤やナプキン、伝票などの消耗品
・メニューブック、メニューボードなどの販促用品
など、必要なものはしっかりそろえましょう。
調理や接客のマニュアルを作成し、スタッフとともに研修を行います。この研修によって、本番でスムーズに動くための練習ができます。
大まかな流れですが、このように飲食店の開業までにはやることがたくさんあります。どれも大切ですので、しっかり確認しておきましょう。
ここからは、飲食店を開業して、失敗しないために必要なポイントをおさえておきましょう。
開業して、すぐに利益が上がると考えるのは危険です。あまりにギリギリの資金しかないと、手元の資金がなくなってしまいやすくなります。最悪の場合、食材の仕入れ代金や人件費などが払えなくなり、営業ができなくなってしまう恐れも……。少なくとも半年間ほどは、ずっと赤字でもやっていけるくらいの資金をあらかじめ用意しておきましょう。
目先の売り上げにばかり気をとられ、経費を忘れがちになることがあります。食材のロスや無駄な人件費を極力削り、余計な出費を減らす工夫が必要です。
その場所の客層、好まれるメニュー、込み合う時間帯、といったデータをしっかり調査しましょう。スタッフの置きすぎ、食材の仕入れすぎが少なくなります。
以上が飲食店の開業で失敗しないためのポイントですが、これはなかなか難しいことです。
そこでおすすめする方法が、フランチャイズです。フランチャイズでは、本部のスタッフが市場調査をかわりに行ってくれることもあります。また、経営に関するノウハウの享受や、経営の相談もできます。これから飲食店の開業を考えるのなら、フランチャイズを選択肢のひとつに入れてみてもいいかもしれませんね。
飲食店を開業するには本当に多くの仕事があり、労力と費用がかかります。面倒でややこしいことが多いですが、ひとつずつクリアしていくしかありません。フランチャイズを利用すれば、届出書類の作成や店舗物件の選定などといった開業前の準備もいろいろと手伝ってくれたり、相談にものってくれるのでとても頼もしいです。
さらに、フランチャイズは商品やサービスがすでにできているので、メニューの考案などの労力が大幅に省けます。開業してすぐに集客が見込めるという点も魅力ですね。始めて飲食店を開業する人にとって、フランチャイズは心強い味方となってくれることでしょう。
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