最終更新日:2023年11月10日
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大手の飲食店では、調理や接客について細かなマニュアルを作っていることがほとんどです。しかし、個人店ではそこまで明確なマニュアルは設定していないことが多いと思います。飲食店の経営者や働く人のなかには、「マニュアルなんて堅苦しくてごめんだ」という人もいそうですね。
飲食店のマニュアルは何のために必要なのでしょうか。このコラムではマニュアルが一体何の役に立つのか、マニュアルの大切さ、マニュアルを作る際のポイントを解説します。個人で飲食店を経営する人にこそ、役立つ内容になっていると思いますよ。
もしもひとりで何もかも切り盛りするようなお店を経営するのなら、マニュアルは必要ないでしょう。どうしてマニュアルが必要なのかを一言であらわすと、2人以上の人間が同じ仕事をしているからです。
多くの飲食店ではスタッフを雇ったりして、複数の人間が働きます。複数の人間がいれば、人によって仕事のやりかたが違うこともあるでしょう。そうなると、仕事のでき映えにばらつきが発生してきます。たとえば料理の具材の大きさが人によって違ったり、ドリンクの量が違ったりすることもあります。
そうなると、他の人から仕事を引き継ぐときなどに効率が悪くなります。具材の大きさが違えば、具材を炒める時間も変えなければいけません。そういった調整をいちいちしなければならないのは、スタッフの負担になるでしょう。
ドリンクの量がお客さんによって違っていたら、クレームの原因になるかもしれません。仕事のやりかたをマニュアルで決めてあげることで、人によって仕事の内容が変わるのを避けられるのです。仕事の質が一定に保たれれば、効率よく仕事を引き継げるようになり、全体の流れがスムーズになります。
また、新人スタッフ教育のためにも飲食店にはマニュアルがあったほうが有利です。その人が何を重要と考えるかによって、教えかたもまた人によって違います。教える人によって違うことをいわれたのでは、新人は戸惑ってしまうでしょう。
人はそれぞれ違いますので、「普通こうでしょ」とか、「これくらい常識でわかるよね」という考えかたは通じません。普通や常識も人によって違うのです。何をどうやって教えるかをしっかり決めておくことで、誰でも同じように教育ができ、教育された人もみんな同じ知識と技術を身につけられます。
実際に飲食店のマニュアルはどうやって作ればいいのでしょうか。まずは接客マニュアルに組み込むべき項目を見ていきましょう。
お店の経営理念やビジョンを、接客担当のスタッフに共有しておくことは重要です。お店が「お客さんにどんなふうに喜んでもらいたいのか」を理解していれば、接客する際の方向性を統一することができます。
居酒屋のように元気があってフレンドリーな接客をしたいお店と、ホテルのようにかしこまったサービスをしたいお店では、スタッフがもっておくべき心構えも変わってくるでしょう。
お客さんをお出迎えするうえで、姿勢や挨拶は第一印象となり、お店全体の印象も左右します。立つときの姿勢は背筋を伸ばし、肩の力を抜きましょう。手はへその上あたりで、左手を前にして軽く組みます。
お辞儀には会釈、敬礼、最敬礼という種類があります。お客さんの言葉に返事をするときなどには会釈、お出迎えやお見送りのときには敬礼、謝罪するときには最敬礼と使いわけましょう。
身だしなみは社会人としての最低限のマナーです。しっかりした身なりでお迎えすることはお客さんへの敬意のあらわれにもなります。とくに飲食店の場合、清潔感が何より重要です。髪型や爪にも常に注意を払いましょう。
飲食業には、接客7大用語というものがあります。お店によっては5だったり6だったり、微妙に語尾が違ったりしますが、これは接客業においてよく使われる言葉ですので必ず覚えておきましょう。
➀いらっしゃいませ
➁かしこまりました
➂少々お待ちくださいませ
➃お待たせいたしました
⑤おそれいります
⑥ありがとうございました、またお越しくださいませ
こういった基本的な項目を確実におさえておくことで、スタッフの接客レベルを底上げし、お店全体のサービスの質を一定に保つことができるのです。
つづいて、業務マニュアルの作りかたを考えてみます。接客マニュアルや調理マニュアルは現場で働くスタッフのためのマニュアルだったのに対して、業務マニュアルはスタッフやお店を管理する店長や経営者のためのマニュアルです。飲食店の業務マニュアルに必要な項目をみていきましょう。
飲食店のスタッフには店長やマネージャー、リーダーなどさまざまな役職があるでしょう。その役職がどんな仕事をする人なのかを明確にします。
何をだれが、どうやって教えるのかをしっかり決めておきましょう。何ができたら昇給などという定義も明確に決めておくことで、誰が見ても同じように評価することができます。
お客さんからクレームがあったときにはまず誰が対応し、誰に報告するのかをあらかじめ決めておけば、焦らずにスムーズな対応ができるでしょう。
どんな場合に返金をして、どんな場合にはしないのかといったことも決めておけば、責任者が不在のときに現場で対応することもできます。素早い対応は、クレームを解決するためにも大切です。
飲食店において、食材はもっとも大切な商売道具です。食材を適切に管理することはお店の損益に直結します。食材の在庫が少ないと品切れになり、お客さんが不満に感じてしまうでしょう。逆に在庫が多すぎては傷んで廃棄ロスになってしまいます。入客や売上状況から、適切な仕入れ量を決めておくことが必要です。
では、実際に飲食店のマニュアルを作るときの流れを見ていきたいと思います。
お店で守るべきルールにはどんなものがあるか、一度整理してみましょう。漠然とみんながそうしているといった暗黙のルールも明確に言葉にしてみます。
接客や調理、そのほかの業務をどんなふうにやっているか。その手順や注意点などすべて、こと細かに書き出しましょう。
それぞれの業務がどれくらいできていれば合格なのか、なにをもってできていると判断するのかという基準を明確に決めます。
整理したルールをマニュアルとして書類にまとめます。言葉だけでわかりづらい部分には写真やイラストを使うなど、それを見ただけで仕事のやりかたが分かるような工夫をしましょう。マニュアルが完成したら、誰でも読める場所に保管します。
完成したマニュアルに不備がないか、人によって解釈が変わるようなことがないかチェックしましょう。状況によってお店のルールそのものが変わり、マニュアルも変えなければいけないこともあるので、マニュアルは定期的に見直す必要があります。
メンテナンスをおこたっていると、マニュアルは形だけの意味のないものになってしまうのです。
飲食店でマニュアルを作ることは、スタッフの仕事の質を統一できるという効果があります。マニュアルがあればスタッフの教育もしやすくなるでしょう。接客マニュアルにはお店のコンセプトや経営理念を明記し、お店がどんな目的で営業しているのかを周知します。
マニュアルを作るにはお店のルールや仕事の流れを改めて整理するといった多くの手順があり、個人店の経営者がこなすには大変な部分もあります。そんなことはとてもおこなうことができないという場合は、フランチャイズに加盟してみるのもひとつの手です。
フランチャイズには、これまでの経験や研究をもとにしたマニュアルがすでにできています。フランチャイズに加盟することで、それをそのまま使うことができるのです。
さらに、経営者やスタッフに対して研修を実施してくれる場合もあります。お店のサービスを向上させ、売上を伸ばしていくためにもフランチャイズはとても有利なのです。フランチャイズへの加盟を、ぜひ検討してみてください。
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